表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
リバース!  作者: 渡里あずま
第一部

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

39/73

ヒーローになりたい

「あの、宝生君……好きです! わたしとつき合っ」

「断る」


 放課後の、誰もいない教室で。

 告白をぶった切られ、女の子がペコリと頭を下げて走り去る。幸い、ゴミ捨てから戻って遭遇し、ドアに張りついていた俺には気づかなかったみたいだ。

(本当にモテるよな、椿……ってか俺、魔法が使えりゃああだったのか?)


「何をボサッとしてる、帰るぞ」


 凹む俺にそう言うと、慌てる俺を余所に椿はさっさと歩き出した。

 あれから一週間経ったが、いっそ拍子抜けするくらい平和だった。黒城が転校し、それが椿のせいだって噂が流れたが(実際は俺のせいなんだが)しばらくしたら消えた。


「いっそ、定着した方が雑魚や女避けに良かったんだがな」

「何だ、その黒い台詞!?」


 いつもみたいに一緒に帰りながら、俺は思わずツッコミを入れた。

 全く、相変わらず容赦のない――そこまで考えて、俺はふと引っかかった。


「前にお前、俺のことヒーローだって言ったけど……それなら、お前もそうだろ?」

「……俺が?」


 聞き返されたのに、俺は頷いた。救いを与えてくれるのがヒーローなら、宮藤とか黒城の時の椿だって十分、当てはまると思う。

 そう言った俺に、何故か眉をしかめながら椿が口を開く。


「嫌味か? 俺にはお前みたいに、そんな恥ずかしいことを真顔では言えんぞ」

「って、何でそんな喧嘩腰!?」

「……甘んじて受けろ」

「理不尽だっ」


 照れてるにしても、ツンがすぎるぞ椿!

 訴えた俺にため息をつくと、不意に椿が俺の顔を覗き込むようにして目線を合わせてきた。


「ヒーローを守りたいのなら……対等になりたいなら、俺もヒーローになるしかなかろう?」


 ……前言撤回しろとしか思えない、恥ずかしいことを言う椿に。

 不覚にも俺は見惚れてしまい――次いで、そんな自分が信じられなくて頭を抱えることになる。

第一部完結。第二部に続きます。ここまで読んで頂き、ありがとうございました!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ