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チートな親から生まれたのは「規格外」でした  作者: 真那月 凜
第1部 旅の準備

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6_いざ…①

何故かピクニックを兼ねて魔法を教わった翌日、俺たちはワクワクしながら迷宮に向かった

「何層から行く?」

「21層から…って思ってたけど、昨日のを試すなら16層?」

「練習がてら使って20層のボスに再挑戦!」

俺が尋ねるとルークもシャノンも同じように考えていたらしい


20層の熊を倒した後25層のボスにはまだたどり着けてない

だから比べるなら20層の熊が一番いい


「昨日は本当に楽しかったよね」

シャノンが興奮気味に言う

「色んな人がいたおかげで色んな使い方があるって初めて知ったよ」

「そう考えると魔法って面白いよね」

2人はそう言いながらも向かってくる魔物を倒す

俺も念動力と魔法を組み合わせるのが楽しくなってきた


「シアそれ何?」

魔物を倒した直後ルークがすかさず聞いてくる

「落とし穴の要領?」

「「落とし穴?」」

2人が首を傾げるってことはこの世界に無かったのか?

自分にとっての当たり前が人にとってもそうとは限らない

これは母さんが俺によく言う言葉

母さんも俺も別の世界の知識があるから余計に心に止めとかなきゃならない

でもこういうの、意外と多いんだよな…


「地面に穴掘ってそこに落ちたところを攻撃した」

「…鬼畜」

シャノンが呟く

「魔物相手に関係ないって。火熊の足元凍らせんのと一緒だろ?」

「う…」

「まぁでも、人に対してすりゃ鬼畜だな」

凹んだシャノンの頭をなでながら言うとふにゃりと笑う

これがあるからこいつは可愛い


「シア、俺にもできる?」

「地魔法の『フォール』だ。昨日の切り株を浮かせるのと逆だな。下向きに穴を掘るイメージ」

「穴を掘る…?」

「砂場でよく掘ってたろ?」

「あ、なるほど」

見えない地中ではぴんと来なくてもこっちは分かったようだ

実はこの世界に砂場は無かったらしい

母さんが庭に作った砂場で遊んでるのを見て、カルムさんが子供の遊び場の為にって領主に働きかけて広まったみたい

今では孤児院や広場に当たり前にあるんだけどな


でもそれが全部昨日のトータさんに教えてもらった地魔法で作られたって聞いたときは滅茶苦茶驚いた

砂場だけじゃなくうちにあった色んな玩具も実は母さんが作ったもので、この世界には娯楽って概念自体が無かったって言うから、前世と比べたらつまんない世界だったんだなって思う

そう考えたら母さんってやっぱただ者じゃないよなぁ

だって知ってても、それを実際に作れるかって言われたら普通は無理だろ?


「シア早く!」

シャノンに呼ばれて周りを見るとかなり先に進んでいた

「ボケッとしてたら危ないよ?」

ルークが俺の背後で魔物を地中に埋めていた

埋めたと言っても足元だけだったけどな

「はは…悪い。助かった」

そう言えばここは迷宮の中だった…


「うまい具合に落とせたな?」

「へへ…」

ルークが嬉しそうに笑う

「これ便利。もっと深く掘れるようになれば余裕もってとどめを刺せる」

「確かにデカくて重い奴ほど使えるな。上から岩を落として閉じ込めたら時間稼ぎくらいできそうな気もするけど…」

「それやってみたい」

ルークはワクワクしながら次の魔物に対峙する


シャノンもナターシャさんに教わった光魔法でやたらと首を切り落としていた

何か俺の弟妹のたくましさが凄い

そんな感じで色々新しいことを試しているうちに、気付いたらボス部屋の前に到着していた


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