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チートな親から生まれたのは「規格外」でした  作者: 真那月 凜
第1部 旅の準備

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プロローグ

俺はシア14歳でBランクの冒険者

両親と1つ下の双子の弟妹であるルークとシャノン、11歳のスカイと8歳のケインの7人家族


ルークとシャノンはCランクの冒険者でよく3人で依頼を受けてる

スカイは手芸が好きで、その腕前は子供ながらに凄いらしい

ケインは薬草にはまっていて、その知識は母さんのお墨付き

冒険に行くときのちょっとした薬なんかもケインが作ってくれるから助かってる

俺にはその辺の事はさっぱりだけど父さんも母さんも好きなことをすればいいっていつも笑ってる


父さんは弾丸っていうパーティーで冒険者をしていて、そのメンバーの家族と同じ家で暮らしてるんだ

弾丸のメンバーは父さんとカルムさん、トータさんとアランさんの4人

その家族も一緒に住むからかなりの大所帯

でもちゃんと自分の部屋もあるから特に文句はないかな


母さんはソーサリーマスターって言って全属性の魔法が使える

コレってすごいことなんだって

父さんはこの世界でも数えるほどしかいないって言ってた


弾丸の4人と母さん、ナターシャさんは皆SSランクの冒険者なんだ

昔は貴族と関わりたくないからってランクを押さえてたらしい

でも10年前、スタンピードが3つ同時に発生した時に、滅茶苦茶活躍したとかで隠せなくなったんだって

時々一緒に依頼や迷宮に連れて行ってもらうけどレベルがけた違いだってよくわかる

俺もルークもシャノンも年の割にはランクが高いんだけどな


ナターシャさんはカルムさんの奥さんで元弾丸のメンバー

2人には血のつながった子供はいないけど養子が5人もいる

しかもこないだ、また増やそうかって話してた

俺より年上の息子、19歳のマリクと17歳のリアムは、成人してすぐに冒険者のパーティーで一緒に住むからと家を出て行った

それでも週に1回くらいは顔を見てる気がする

あれは多分母さんたちのご飯が目当てなんだと思う

だって滅茶苦茶うまいから

マリクの3つ上、22歳のミリアは俺にとっても頭が上がらない頼りになる姉貴って感じかな

10歳のスージーと7歳のユリアはナターシャさんにずっと引っ付いてる


リルさんはトータさんの奥さんで幼馴染と冒険者パーティーを組んでる

Cランクで、3日冒険して1日休むサイクルで動いてるらしい

今は9歳の娘フラウと過ごす時間が楽しみなんだってさ

リルさんの弟のバルドさんは体が弱いせいもあって、昔から家の中で母さんに教わった細工物を作ってる


去年ミリアと婚約してもうすぐ結婚式を控えてる

結婚したら町にあるトータさんの持ってた家を貰うんだって喜んでた

まぁずっと一緒に育った親や兄弟みたいのが、うじゃうじゃいれば新婚気分ぶち壊しだもんな


メリッサさんはアランさんの奥さんで商業ギルドで働いてる

子供はルークたちと同じ年のヘンリーと、その2つ下のポール

ヘンリーは冒険者だけど、ポールは小さい頃からバルドさんにずっとくっついてる

同じように母さんから色々教えてもらってるみたいで殆ど家に閉じこもってる


ちなみに子供が多いせいもあって俺たちは皆年に関係なく名前を呼び合うようになった

『お兄ちゃん』って言われても誰を呼んでるかわからないから当然と言えば当然だよな

小さい頃はバルドお兄ちゃんとか名前プラス兄、姉呼びだった気もするけど今となってはめんどくさい


ギルドマスターや町の人は俺達にいつも規格外なんだからって言うけど、俺の周りが規格外ばっかだからしょうがないと思う

これはそんな規格外な両親の血を引いた俺たち兄弟の話だ


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