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真っ赤なドレスと純白のフランベルジュ  作者: 猫こんた


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8話 スイーツファイター

翌日、私はサンに寝起き一発目でこんなことを言った。


「おはよう、ちょっと聞いてみたいことがあるんだ」

「どうしたの?」

(凄い髪の毛だなぁ……フラフラシロモップっていう学名ついてそうだな)

「新しい服を着てみない?私の服ってこれだけだよね」

「そうだな、明日新しい服を買いに行ってみるか。私の金でね」

「やったー!私このあたりの店分からないからついてきて」

「街を散策しながら服を買いに行くのもアリだな」


こうして明日の約束を取り付け、店に出向いて行ったのだった。


(昨日の事であのヴァンパイアが私たちを恨んでなければいいんだけど……)


開店時間になると速攻で席に着く人が一人、それは昨日戦ったヴァンパイアだった。


(どうして開店ダッシュでカウンターの近くの席に座るんだよ……)


サンが注文を取りに行った、そしてヴァンパイアはサンに気が付いた。


「あれ、今日も来たの?」

「スイーツを食べに来たんですよ~今日もショートケーキ3つとチョコケーキ2つ、あとシュークリームを5つ頼もうかしら」

(毎度毎度頼む量が多い……しかし喉の傷が塞がってるな)


私はサンに後で喉の傷について聞こうとしていた、だが今はショートケーキやチョコケーキを取り分けなければいけないのだ。


(ここって喫茶店だよね?どうしてスイーツ屋と勘違いしてる人がいるんだ?)

「はい、これ持っていってね」


サンは私が切り分けたスイーツをヴァンパイアの席に持っていった。


「はい、ショートケーキ3つとチョコケーキ2つ、あとシュークリーム5つだよ」

「ありがとね~」


そう言ってカウンターの奥を見るヴァンパイアだった。そして漏れ聞こえてきた会話が私に耳に届いた。


「あの子って私の首を貫いた子だよね?」

「そうだな、首はもう大丈夫なのか?」

「ヴァンパイアだから再生するのよ、それであの子はいつからここに?」

「数日前から居るね、私が血の臭いで導かれた先にあの子がいた。発見当時の格好は血で濡れたドレスを着てて布団も血で汚れてた」

「血で身の回りの物を作っていたと過言ではないのね~だからあの能力を……」

「恐らくそうだ、血に対して恐怖心や不潔感が無いのだろう」


私はわざとらしくせき込むとサンが話題を変えた。


「それでなんだけどね、あの後人を襲ってないよね?」

「襲ってない、そして牛丼屋に試しに行って牛丼を食べたんだ、すると美味いって感じたんだ」

「ヴァンパイアになってから血しか飲んでない私たちからすると普通の食べ物で美味いと感じるのが自然だろうな。ヴァンパイアと言われたら最初に思いつくのは都市伝説のヴァンパイア、だけどそのヴァンパイアとは違うって感じたのはマスターが居たからなんだよね」


そう言ってサンは何かを懐かしむような空気を出した。


「この店のマスターは今どこに居るの?」

「分からない、何もかも分からずに行方不明になったんだ」

「そうなのね、マスターが早く帰って来る事を祈ってるよ」


そしてサンは客の注文を取っていき私にオーダーを渡した。


(目玉焼きのサンドイッチとヒレカツのサンドイッチ、朝食定食を作らないとか)


私はフライパンを複数使い目玉焼きとベーコンを焼きながらフライヤーでヒレカツを揚げていった。


「ドゥーロ、手伝おうか?」

「フライヤーを頼む、さすがに一人三役は少々きついからね」

「そういえばさっきの会話、聞いてた?」

「バッチリ聞いてた、ヴァンパイアって普通の食べ物を食ってもいいんだね」

「粗方の人間はヴァンパイアと聞いたら都市伝説の事を思いつくからな。偏見で血しか飲めないと勘違いするんだ」

「だからあの人も血を求めてさまよってたんですね」

「そうだ、ある意味偏見の被害者と言えるな」


そして私とサンは注文をどんどん捌いていくと休憩の時間になった。


「さてと、私は猫に餌を与えてくるから何か適当にまかないを食べていいぞ」

「わかった、猫と戯れてね~」


サンが店の外に出て猫と戯れている間、私はまかないを作っていったのだった。そしてこの平和な時間の後に私はとある血統の関係を知るのだった。

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