7話 客と店員
サンがヴァンパイアに尋問をしている間に私は傷を癒していった。
「痛っ」
右腕に刺さった六角レンチを抜いて血で再生し始めた。
「それでお前はどうして血を吸ってきたんだ?」
「それは強くなるために血を吸ってた、強くなってあいつらを潰したいからだ」
「あいつら……あの研究施設の事か?」
サンはヴァンパイアを脅しながら聞いていたが何やらこのヴァンパイアは施設に復讐するために血を吸っていたという。
「そうか、私をヴァンパイアにした施設の事を言ってるんだな……ん?」
サンはヴァンパイアの顔に何やら気が付いた。
「もしかして今日、喫茶店にいたか?」
「喫茶店にいた、それでスイーツをたくさん食べて腹が膨れた」
「そうか……ドゥーロは気づいていたか?」
「とっくの昔に気が付いていました。最後まで気が付かなかったですね」
サンはヴァンパイアが今日、喫茶店に来た客だということだと分からなかったらしい。
「それでお前はどうするんだ?まだ警察にはお前の事はバレていない。もう人間を食べないと誓うかこのまま心臓を貫かれるかどっちだ?」
「……血を飲まなければ腹が満たされない、そして死ぬだろう」
「いや、スイーツを食べ続けてたらヴァンパイアは生き続けれるぞ。なんなら普通の食生活でも生きれる」
どうやらヴァンパイアは血を吸わなければ死ぬと勘違いしているようだった。
「でも一番ベストなものだと甘味だね」
「……なら毎日店に行っていいですか!?」
「いいけど……血を吸わない事ね」
「はい……」
そしてサンは自身の指を斬り、ヴァンパイアの手のひらに滴らせた。
「これを飲んで」
「はい……」
私はその行動が分からなかった。
「ねぇサン、どうしてサンの血を飲ませるの?」
「ヴァンパイア間の主従関係を刻む儀式、主となる血を飲むことによって主従関係を刻むの」
「へぇ……でもどうして私にそんなことしてくれなかったの?」
「ヴァンパイア間って言ったでしょ?」
そしてヴァンパイアは無事に解放され、私たちは軽トラに乗ったのだった。
「しかし主従関係を結ぶ現場を見ちゃった、主従関係になるとどんな制約がかかるの?」
「例えば約束したことを破れば主に分かるんだ、あとは家族みたいな縁が出来る事だね」
「へぇ……私とサンはそんな主従関係を結ばずとも家族だよね」
「そう言えるな」
サンは少し笑い、喫茶店に戻っていった。
「さてと、晩御飯を作っておくからドゥーロは風呂に入っておいで」
「分かった、なら晩御飯お願いね」
私は家に上がり込むと風呂に入ったのだった。
(新しい服を買いに行きたいなぁ……出来れば一般人のような恰好がいいな)
私は新しい服を着たいと思っていた、何故なら私の服は赤いドレスの一着だけなのだ。そして風呂を上がったらサンに休日に服を買いに行こうと伝えようとしたのだった。
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