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真っ赤なドレスと純白のフランベルジュ  作者: 猫こんた


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6話 血の盾

サンが茶封筒を持ってきたがその茶封筒は誰から投函されているのか気になった。


「ねぇサン、その茶封筒は誰に投函されてるの?」

「この街に住む人たちが調査してほしい人がポストに投函してるんだよ、警察もそうだし極道もそうだしでいろいろな人が投函してるよ」

「警察は自分たちで捜査できるでしょ」

「そんなことを言ってたら野暮だからね」


そして封筒を開けるととある場所でヴァンパイアの被害があって調査をしてほしいと言う事だった。


「へぇ……なんだか共通性があるな」

「共通性?」


サンは昨日の資料を取り出した。


「これ、昨日の資料だよね?」

「そうだ、昨日の被害者は20代の男性、未婚者、そして今日届いた資料の被害者、それは10代の男性で未婚者だ」

「共通するところだったら男と未婚と若者だけだね……」

「そうだ、恐らく犯人は若い男性を狙うヴァンパイアだと思うな。現場に行くぞ」

「ああ、分かったよ」


私とサンは軽トラで現場に向かった、数分の距離だったのですぐ着くはずだ。


(サンの匂い、なんだかフローラルだな。もしかして香水を振ってるのか?なんだか男物の香水っぽいな)


私はサンの匂いに気が付いた。なんだか男が好きそうな香水の匂いがしていたのだった。


「サン、もしかしてだけど香水をつけてる?」

「つけてるさ、もし犯人が近くに居たのなら匂いにつられるだろう。前に言った通りヴァンパイアは鼻が利くんだって」

「確かに言っていたね」

「ヴァンパイアの好む匂いは趣味嗜好に関わるけど共通するものがある、それは血だ」

「なるほど……」

「ドゥーロからはほのかに血の臭いがする、まだ血の臭いが落ちてないんだ」

「どうやって匂い落ちるのかな」

「さぁね」



そして現場に着くと私たちは中に入っていった。


「また血が飛び散ってるね」

「そうだな、それに血が真新しいように感じる……まさか?」


サンはフランベルジュを抜き、周りを見た。


「サン、もしかしてヴァンパイア居るの?」


サンは地面に滴っている血を手で濡らした。


「普通なら血が乾いているはずだ、だが明らかに濡れている……居るな」


サンが隣のドアを開けるとそこに居たのはくたっとしている男性を支えながら首から血を吸っているヴァンパイアだった。


「あら、ばれちゃったのね」


血を吸うのが下手なのか口から垂れる血が一層恐怖感を醸し出していた。


「ひっ!?」

「ドゥーロ下がって!」


サンは私を突き飛ばし、フランベルジュで何かを弾いた。


「へぇ、フランベルジュね。血をいっぱい出させるために最適な刃物……ん?」


ヴァンパイアは人間の私に気が付いた。


「美味しそうな人間を連れてるのね。そこのヴァンパイア、こいつを置いて行けば命だけは助けるよ」

目の前のヴァンパイアはサンに交渉をしていた、だがサンは私を渡すつもりはないようだ。

「あの人間は私の保護下にある、渡せないな」

「なら残念、ならいっぱい血を出して死んで?地面に滴っても吸えるから大丈夫よ」


私の右腕に何かが突き刺さった。


「えっ?」


右腕に刺さっていたのは黒の六角レンチみたいな飛び道具だった。


(飛ばすところが見えなかった、どうして見えなかったんだ?)


再び六角レンチが飛んできそうだと思い私は左に避けた、すると右腕の表皮が六角レンチで裂けた。


「うっ!!」

「なかなか反射神経はいいのね」

「こっちも行くぞ!」


サンがフランベルジュをヴァンパイアの心臓に突き刺そうとしたが周りに浮いている何かに当たって弾かれた。


「むっ……なんだその能力」

「これ?血をいっぱい吸ってるからなんだか開花しちゃったの。磁力を簡単に操れちゃう」

「磁力を簡単に操れるのか、へぇ」


サンのフランベルジュが震え出していたが握力で押さえた。


「つまり斬り続けてたらいつか磁力の影響を受ける物が無くなるなぁ!!!」


サンはフランベルジュをヴァンパイアに向けて斬りつけていった、だが金属がこすれる音と共に火花が散るだけだった。そして私に向かって包丁が飛んできて私の足を傷つけた。


「いてっ!」

「これであの人間は動けない、どうする?このまま斬りつけていって人間を殺すかそれとも逃げるか」

「逃げるなんて選択肢はないな」


サンは昨日こんなことを言っていた。自身の命は自身で守れと。


(このまま心臓を貫かれて死ぬんだ……せめて手を出して守らないと)


私は目を閉じ、手で鉄パイプを受け止めようとしていた。そして金属が硬い何かに当たる音がして痛みが無かった私は目を開けた。


「えっ……?」


赤い血が右腕を伝って目の前に広がっていた。


(これって私の血……だよね?)


私は傷跡を見た、そこから血が腕から手に、手から目の前の盾に繋がっていた。


「ドゥーロ……一体それは何だ?」

「分からない」

「血の臭いがする……それは血の何かなのか?」


場にいる人は私の前にある血の盾に興味津々だった。


「飲みたい……どうにかして飲みたい!!」


立ち上がると血の盾が私の手に戻り、赤い球になった。


「ここから反撃の開始かな」


足の傷は血が塞いでくれていて動けるようになっていた。


「くっ、来るな!」


私は予想で血を展開して盾を生成して攻撃を防いだ。


「近寄ってくるな!」

(そう言えばこの人、よく見たら今日店に来てスイーツを大量注文した人だな)


私はヴァンパイアに近寄って行き、至近距離まで来ると血を一旦玉に戻してヴァンパイアの首に手を置いた。


「ひっ!?」


玉から棘が生え、ヴァンパイアの首を棘が貫いた。


「がっ!!!」

「ドゥーロ、ヴァンパイアの喉の攻撃はまぁまぁ効果的だ。これでいいだろう」


私は棘を引っ込め、サンがヴァンパイアを尋問し始めたのだった。


(この血……私の皮膚を再生させていってるのか?それにこの血は私の思い通りに動かせる……一体何なんだ?)


私は血が思い通りに動かせることに疑問を抱いた。命の危機で能力に目覚めたのか、それとも天性の才能なのか今現状は分からなかった。

最後まで見てくれてありがとうございます。

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