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真っ赤なドレスと純白のフランベルジュ  作者: 猫こんた


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5/12

5話 カタギじゃない何か

翌日、午前の営業は私一人で動かし、サンは自転車を漕いでチラシを街中に配っていったのだった。


(一人で捌ける人数だけどかなり忙しいな、でも昨日のニンニクパワーが有り余っているのか疲れてこない)

「おねーちゃん紅茶一丁!」

「はーい、少々お待たせしますー」


私は紅茶を淹れ、注文してくれた席に運んだ。だが私はなんだか老人の客に違和感を抱いた。


(何だこの人、周りの人たちと雰囲気が違う)

「お待たせしました、紅茶です」

「ありがとうよ、しかし綺麗なドレスだなぁ……これ制服なのか?」

「いえ、これしか服が無いので」

「そうなのか?後で可愛らしい服を買ってやろうか?」


そう老人の客に言われたが連れの人が注意した。


「やめてくださいよカシラ、もしばれたら嫁に殺されますよ?」

「そうだな。嬢ちゃん、いっぱい食べるから服の肥やしにしてくれや」

「ありがたいです~」


私はカウンターに戻って業務を続けていった。そしてさっきの客がこんなことを言っていた。


「しかし美しかったな、まるで特殊な物で全身パックしてるようだったな」

「どういうことですかカシラ、ボケたんですか?」

「ははは……この年齢になるとボケるぞ~?」

(なんだか楽しそうな会話をしてるなぁ、でもあれってナンパなのかな?)


そしていつの間にか午前の営業が終わり、サンが帰ってきた。


「ただいま、どうだった?」

「なかなか面白い客に会いましたね、私をナンパしたんですよ」

「そのドレスだからメイドと勘違いしたんでしょ」

「一人は老人、もう一人は20代ぐらいの人でした。親子なんでしょうか?」

「待って、もしかしてだけど20代ぐらいの人が老人に向かってカシラって呼んでなかった?」

「呼んでましたけど……それがどうしました?」

「……仕方ないか」


サンはため息を吐きながらどこかに電話をした。


「どうも心の庭喫茶のサンです、あなたの婿がうちの従業員にナンパをやったので粛清お願いします」


サンはそう言って電話を切った。


「多分あの老人は嫁に粛清されるよ」

「粛清って……例えばどんなことですか?」

「……一応だけどあの老人と20代ぐらいの青年は極道なんだ。そして老人の嫁が殺し屋って言う裏社会の住民っていう奴だ」

(確かに裏社会の人たちはナンパとかよくしてそうだな……でも粛清する人もいるんだ)


私は偏見で物事を考えていたがそれを粛清する輩もいるんだなと思っていた。


「だから女癖が悪いんですね」

「そういえば探偵業は一応裏社会に半歩ぐらい踏み込んでるからね、そういう縁も必要なんだ」

「だから普通の人も裏社会の人も来るんですね」

「それでどうナンパされたんだ?」

「服が無いのなら一緒に買いに行くかって」

「うーん、大罪すぎるなぁ。粛清されて正解かも」


そしてサンは午後からの営業に向けて猫の餌をセットしたり仕込みをしていった。


「さてと、あと10分で開店だよ」

「分かった、準備は大丈夫だよ」

「なら開店時間まで待つか」


私とサンは開店時間まで椅子に座って時間を潰していったのだった。そして午後の営業の時間になり人がどんどんと入ってきた。


「いらっしゃいませー」


入ってくる人の中にはさっきの老人をボコボコにした女の人が来た。


「さっきは本当に申し訳ございませんでした」

「いえいえ、ナンパする人が悪いので」

「ではこれで失礼します」


女の人は老人の首元を掴みながら店から出ていったのだった。


「無事に粛清し終えたのね、よかった」

「良かったのか?」


そしてどんどんと注文を捌いて行くとなぜかスイーツを大量注文する人がいた。


(こんなにスイーツを爆食いしても大丈夫なのか?)


スイーツを皿に盛りつけ、サンに運んでもらった。


「おまちどうさま、ショートケーキ3個とチョコケーキ2個とモンブラン2個です」

「ありがとうねぇ~」


サンが戻ってくると私にこう告げた。


「絶対あいつヴァンパイア」

「どうしてわかるの?」

「普通ならデザートは一個だけ、だけどあの人は7個もスイーツ頼んでる。フードファイターかもしれないけどヴァンパイアの可能性がある」

「まぁ……見ておく必要があるのね」


こうして注文を捌いて行くとやけに私をじっくり見てくる知らない二人組がいた、だがその目線を気にせずに働いて行き、営業時間が終わった。


「今日の営業は終わりっと、片付けをしていくよ」

「うん、分かった」


私のテンションは若干落ち込んでいた。


「どうしたの?なんだか暗いじゃないのよ」

「なんだか働いている時に凄い目線を感じたんだよ、一体誰だったんだろう?」

「さぁ、でも目線が気になるんだったら明日、同じ人が来たのなら聞いてみるのもいいかもね」

「分かった、一度聞いてみるよ」


こうして私とサンは片付けを終わり、そして探偵業に切り替えたのだった。

最後まで見てくれてありがとうございます。

少しでも続きが気になる、それか面白ければブックマーク・評価・いいね・感想・レビューをお願いします!


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