3話 才能
サンは私の働いている写真を撮っていることに気が付いた私は声をかけた。
「ねぇサン、どうして私の写真を撮ってるの?」
「チラシを作ろうと思っててね、地域住民に配ろうとしてるんだ」
「それで集客を?」
「まずは人を呼び寄せないといけないからね、だからがんばれ!」
私は奥で料理を作ったりコーヒーをドリップする仕事に頑張っていそしんでいてサンはテーブルに料理や飲み物を運ぶことをしていた。
(なかなかの出来だ、もしかして私ってこの仕事が向いてるのかも?)
あっという間に時間が過ぎていきお昼時になると腹が減り始めた。
「お腹が空いてきたかもしれないね」
「そうだなぁ……昼の準備時間の時にまかないを作ってもいいよ」
「とりあえず食パンをトースターで焼くね~」
私は食パンをトースターに入れて焼いて行った、サンは何故か動物用のカップを6つと水、あとペットフードを持って外に出ていったのだった。
(サンはいったい何をしてるんだろう?)
私は食パンが焼ける間にサンの様子を見に行った、するとサンは水をカップに入れ、もう一つのカップにペットフードを入れ、それを3セット作った。
「ほら、食べていいわよ」
カップの向こうには弱弱しい猫がか弱い鳴き声でミャーミャーと鳴いていた。
(もしかしてサンは猫が好きなのかな……?)
サンは必死にご飯を食べる猫を撫でて愛でていた、すると食パンが焼きあがった。
(おっと、もう焼きあがったか)
私は食パンをもしゃっと食べた、なんだかまともな食事にありつけたと思ってしまった。
「サンおかえり~」
「ただいま、ちょっと手を洗うね」
サンはバックヤードに入ってペットフードを置いて手を洗い始めた。
「サンって猫が好きなの?」
「いや、路地に捨てられてた子猫三匹なんだ、家では飼えないけど地域猫として生かしてるんだ。ちなみに午後からは多分だけど子猫たちは店前でたむろするだろうね」
「サンって意外に立場が弱い人には優しいんだ」
「まぁそうだよね……うん」
サンは何かを思い出しているようだった。
(サンはどうしてこの店にいたマスターに拾われたんだろう?気になるなぁ)
「サンってどうしてマスターに拾われたの?」
「それ聴いちゃう?本当に?」
「何か嫌なことなの?だったら後ほどでいいよ」
そんな話をしていると外にいる猫がミャーと鳴き始めた。
「はいはい、今から行きますよ~」
(なんだかサンは猫に好かれてるのね)
そしてこんなことがありながら午後の営業を始めたのだった。すると午前の賑わいの倍以上に人がやってきた。
(午後だからって言うのもあるけどこの人たちは猫につられてやってきたのかな?)
カウンターの向こうからこんな声が聞こえてきていた。
「店の前にいる猫ちゃんはとても可愛いね~三毛猫と茶トラ猫と白猫、三兄弟なのかしら?」
「分からないね~でもこの店で猫ちゃんを雇ってくれないかしら」
「人じゃないから給料は猫缶2缶かしら」
そんな話題を調理室から聞いているとサンが猫缶を持っていった。
(猫缶を持っていった、もしかして?)
私はこっそりカウンターの向こうを見た、するとサンはさっき猫の話題を出していた人のテーブルに猫缶を渡していた。
「もしよろしければ猫ちゃんに猫缶をあげますか?」
「いいんですか!?」
(こういうサービスがあるから喫茶店が人気なのかな?)
そんな事を思いつつ料理を作っていくと4時45分になっていた。
「おっともうこんな時間か」
「おつかれ~ドゥーロ、ラストオーダーの時間が終わったし後は後片付けだけだよ」
「なかなか疲れたよ~」
「最初はそんな感じだ、慣れていけばいいんだ」
そして最後の客が帰ると私とサンは閉店準備を続けていったのだった。
「さてと、家に帰ろうか、私はちょっとポストを見に行ってくる」
サンは店の外にあるポストを見に行き、私はそのまま二階の部屋に向かったのだった。そしてサンはもう一つの仕事を持ってくるのだった。
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