17話 和気あいあい
翌日、私は一人で喫茶店の準備をしているとサンが降りてきた。
「ドゥーロおはよ~」
「サンおはよ……ってなんだその恰好!?」
サンの服装はまるで異世界に出てくるような服装だった。材質は布と革で作られ、腰にはフランベルジュが提げられていた。
「しかし客にフランベルジュなんて見せていいの?」
「大丈夫、これは私の持ってるフランベルジュを粘土で型を作って固めてから粘土でフランベルジュを作った、だから間違って触っても斬れないよ」
「良かったぁ……子供が触って手が切れたって言われそうでひやひやしたよ」
シリウスが喫茶店に降りてくるとサンの服を見て驚いていた。
「凄いなぁ~私も負けてられないや」
「おう、どっちが客に好かれるか勝負だ」
「望むところだよ~」
「あの~一応ここ喫茶店だよ?法律ギリギリの事はしないでね」
こうして開店したのだが二人のサービス精神がぶつかり合ったのだ。
「いらっしゃいませー!」
「コーヒー牛乳をお願いする、しかし店員の服装、奇抜だねぇ~」
「異世界をイメージしたんですよ!」
(客と店員が話し合ってる、サンの異世界風の衣装は大成功なのかな?)
サンの人気ぶりを見てシリウスは必死に客にアピールしていった、すると店内に千尋さんとセツナさんが来店してきた。
「すまない、ドゥーロと合わせてくれ」
「いいですよ、ドゥーロ、客人だよ」
「分かりましたー、サンはキッチンお願いね」
私は二人の近くに来ると茶封筒を渡してきた。
「どうやら熊のぬいぐるみを操っていたのはこの人物で間違いないだろう、だがどうやらこいつは私たちでも知らない奴でな、ヴァンパイアという種族らしい」
「知ってますよ、ヴァンパイアは」
「知っているのか!?なら営業時間外にでも私たちの会社でヴァンパイアについて聞きたい、いいか?」
「いいですけど会社……なんだか堅苦しい場所ですか?」
「いや、暗殺者がいたり変人がいたりと……なんやかんやで楽しいよ」
「そうなんですね、堅苦しい場所に部外者がいるとなんだか嫌な気持ちになるんでその情報だけで心がだいぶましになりました」
こうして私は営業時間外にセツナさんに会社に連れていかれてヴァンパイアについて話す事に同意した。だがヴァンパイアを恐らく知っているのはサンかシリウス、連れていこうかと悩んでいた。
「サン、キッチン変わるよ」
「よっしゃ!再びのサービスだ!」
サンはキッチンから飛び出していくと再び接客を始めていき、私はサンが一生懸命にサービスしているのを見ていると午前の営業がいつの間にか終わっていた。
「おつかれ~私に見惚れてた?」
「うん、かなり凄かったよ」
「でしょ~?」
サンは衣装を得意げに私に自慢をしていた。
「じゃ、午後の営業も頑張っていこ―!」
そう言ってサンは猫の餌を上げに行ったのだった。そしてサンの人気ぶりを見たのかシリウスは私に声をかけてきたのだ。
「ねぇ、サンはかなり頑張ってた、場から凄い浮いてたからなのかな」
「多分そうだな、シリウスはどうだ?」
「いつものの人気だね、でもなんだか人足多くなかった?」
「確かに多かった気がする、もしかしてコスプレ効果なのかな?」
もしかして世間からここの喫茶はコスプレイヤーが店員だと知れ渡っているのか?と思いつつ私は黙々と仕事をするのだった。そして午後の営業が始まり、私はサンとシリウスの戦いをキッチンから見るのだった。
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