1話 真っ赤なドレスは蜜の味
深夜1時、某所。
とある家はクズが集まっていた。父はタバコやギャンブル。母は薬物に虐待。娘は血液嗜好症という。
だがこの娘は元はイギリスに住んでいたが人身売買で母に欲の発散として買われ、日々痛みに耐えながら自身の血液を見て興奮していた。
「お前のせいで!!!金が溜まらないんだ!!!この金食い虫!」
娘は体を殴られ蹴られ、普通なら体がもたず1か月で死ぬ怪我でも娘は生き残っていた。理由は身体が打たれ強いことだ。
そうこうしている間に母のヒステリックが終わり、薬物に興味を持つと娘は自身から出た血をドレスに塗っていった。そのドレスは自身の血で真っ赤に染まり、親の罪を可視化していたのだった。
(とても真っ赤だな……サラサラしてていいねぇ)
鉄サビの匂いが家中に充満する中、時計を見た、だが時計は壊れていて何時かは分からない。
(もうすぐしたら寝るか……学校なんて金が無いし周りから気持ちがられるんだろうなぁ)
私の名はセリア・ドゥーロ、名前は持ってるロザリオで分かった。
(ベッドも真っ赤、とても安心するなぁ、鉄サビの匂いが心地よいなぁ)
自身の血で染まったベッドの中に入った。匂いがとても気持ちがよく、脳内物質が体を駆け巡っていった。
そして家族全員が寝静まった深夜3時ぐらい、とある物音で私の意識が目覚めた。
(……なんだろう?)
暗闇の中、目が全く見えない私は手探りで灯りを探した、すると人間の温かさが手のひらに伝わり、柔らかい物を掴んでいるようだった。
「ひうっ!?」
(何だろうこの柔らかい物……人間なのかな?)
握っていると知らない人の声が聞こえてきた。
「あなた、誰?」
「誰って何よ!?」
どうやら目の前にいる人は私の位置を分かっているようで私の足を何かで斬りつけた。
「いたっ……え?」
足から血が簡単に出ていて傷口が複雑になっていた。
「これはフランベルジュ、刃がうねっていて血をたくさん出せる」
すると目の前の人が部屋の電気をつけた、すると目の前に居たのは白髪でアルビノの美少女だった。
(何だろうこの子……とても真っ白で美しい)
アルビノの美少女は右手にフランベルジュという剣を持っていて白かった。
(フランベルジュから垂れる血がとても美しい……)
私はフランベルジュに近寄って垂れる血を観察していた。その光景を見ているアルビノの美少女はドン引きしていた。
「あなた、もしかして血が好きなの?」
「うん、とても赤くてさらさらでいい匂いだよ」
「そうか……でも私とは違う。私はヴァンパイア、人の血を吸って生きる種族だ」
「ヴァンパイア……なら私の血を食べてくれる?」
そう言って私はアルビノの美少女に首を差し出した。
「わっ!?なんだか嫌だわ~」
「どうして?あなたも血が好きなら吸って?」
アルビノの美少女は私から逃げたが私の体の痣に気が付いた。
「あなた、もしかして親に虐待されてるの?」
「お母さんに殴られたり蹴られたりしてる、でも虐待じゃないと思うけど」
「それ虐待だよ!?」
アルビノの美少女がフランベルジュに滴る血を拭き取り、親の部屋のドアに手をかけた。
「それで、そのベッドやらドレス、もしかしてあなたの血?」
「そうだけど、それがどうしたの?」
「……連れて行ってあげる、あなたが満足できるような世界に」
そう言ってアルビノの美少女が親の部屋に入るとフランベルジュを突き刺す音が聞こえてきた。そして音が鳴り止み、部屋から出てきた。
「それじゃ、私が住んでる場所に行こうか。私はサン、覚えてね」
そう言ってサンは家を出て暗闇を歩いて行った。私ははぐれないようにサンの手をつないでいたのだった。
「怖かった?」
「いいや、血が出てたから安心できた」
「全くあなたは血が好きなのね。あなたの名前は何なの?」
「セリア・ドゥーロ、これが私の名前」
「ならドゥーロって呼んでいい?」
「いいけど……」
歩きながら名前を聞かれた、そして深夜の道を歩くこと5分、着いた場所は喫茶店だった。
「ここが私が住んでる喫茶店。実際は二階に住んでるんだけどね」
「喫茶店……名前は聞いたことがあるけど行ったことが無い」
「そうなのね、一旦ここで働いてもらうけどいい?どうせ行く場所なんてないからね」
「……働いたことないから心配」
「大丈夫、私が一から十まで教えてあげるよ」
私とサンは喫茶店の二階に上がるとそこは私の家よりも清潔感がある場所だった。
「ここで寝泊まりしてもらっても構わないよ」
「ありがとうございます……」
サンはクローゼットを漁り、紅いドレスを持ってきた。
「あなたの今着てるドレスは血がしみ込んで赤くなってるから店が血生臭くなっちゃう。だからこれに着替えてくれない?」
「赤ければいいけど……」
私はサンが持ってきたドレスを着た、サイズはちょうどで心は満たされる気がした。
「ありがとう」
「この服は置いておいた方がいい?」
「洗ってほしいです、匂いが凄い気がするんで」
「分かった、しかしあなたの体臭も凄いから風呂に入ってきたら?風呂場はそこの扉を開けてね」
「うん、入ってくるよ」
私は風呂場に入り、服を脱いでロザリオも服の上に置いた。
「そのロザリオって銀製じゃないよね?」
「多分銀じゃないと思う、だって少し黄色みたいな感じだから」
「ならヴァンパイアには影響しないね。ヴァンパイアの弱点は銀製のロザリオと聖水、銀製のロザリオを触ったらその部位が灰になったりするんだ。それにヴァンパイアに必ず共通する弱点、それは心臓を何かで穿たれる事だ」
「聖水がかかるとすべてが灰になるって感じなのか、それに心臓が壊れたら誰であっても死んじゃうのね」
「そうだね、命って儚いものだよね」
「何だか深いなぁ……私は風呂に入るから」
私はシャワーを浴び始め、体の汚れやら垢を落としていったのだった。こうして私はサンに拾われヴァンパイアと一緒に人の困りごとを解決していくのだった。
最後まで見てくれてありがとうございます。
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