赤子の泣き声
「………さて、次の行き先も決まったことだし、赤ちゃんを回収して出発するよ。慧音」
「そうか妹紅…、気をつけてな」
「あぁそうだった、本当は今日筍を持ってくる用事だったんだ…。玄関に置いてあるから、みんなで食べてくれ」
「いつもありがとうな妹紅。そうだ、ひと段落ついたらみんなで一緒に食べよう。ミスティアが焼いてくれるだろう」
「うん、そうすよ」
廊下を慧音と歩きながらそう会話を交わし、先ほどの教室に戻り、部屋のドアを開けると…
「なっ、なんじゃこりゃー!」
真っ暗だった。
「あっ!その声は妹紅!ルーミア、“闇”はもう大丈夫だよ」
「了解なのか〜」
そうチルノがルーミアに指示を出すと、辺りの黒い闇は霧のように散っていき、同時にホタルが飛んでいく。
こんなカオスな状況にも関わらず、不思議と赤ちゃんは泣き止んでいる。
「…何してたんだ?…お前たち…」
そう本心を暴露させると、大妖精が説明を始める。
「えーと、まず赤ちゃんは少し暑かったらしくて、それで寝れなかったらしいから…」
「アタイの氷で冷やしてあげたんだぞ!そして眠りやすいようにルーミアの」
「私の“闇”で暗くして…でもそれだけだと暗すぎるらして泣いたちゃったから…」
「私のホタルを飛ばせて、少しシンピテキな雰囲気にして…」
「最後に私の子守唄で、ほらこの通り!」
ミスティアが両手を腰に当て、胸を張ってドヤ顔を向ける。
「そうかお前たち、ちゃんとお世話できていたんだな」
慧音は生徒たちの頭を優しく撫でてやる。
しかしチルノは悪気のない顔で、
「でもみすちぃーノリノリで歌いすぎて赤ちゃん起こしちゃったじゃん」
「グフゥッ!………」
(((((あぁ、チルノに悪気は無いんだろうけど…馬鹿だからな…)))))
私含め、皆一同同じ思考に行きたく。が、私はもう一つ心に引っ掛かるものがあり…、それもポロッと口にしてしまう。
「そう言えば…大妖精は何をしたんだ?」
「なぁ?!妹紅さん?!せっ、せっかくバレない雰囲気だったのに!」
「アッ、アハハ…ハ。ご、ごめんごめん」
私は地雷を踏み向いたことに気づき、大妖精の目元が少し輝いたのを見て、乾いた笑いしか出ないのであった。
(………これじゃぁチルノを馬鹿にできんな…)
そう心の中で反省をしていた時、まさかの言葉がチルノから飛び出した。
「でも赤ちゃんを泣き止ませるための行動を全部指示してくれたのは大ちゃんだぞ」
「…確かに大妖精が全部指示してくれてたのか〜」
「そうだね、私だけだったら蛍を使うなんて思いつかなかったな〜」
「ち、チルノちゃーん〜」
先程より大妖精の目元が輝く。しかし先程とは違い、尊敬の眼差しをチルノに向けている。
(私より頭がいいかもな…)
少しだけそう思った私だったのだ
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ヒラコー展でこれを見て瞬時にこれを思いついた。
(本文とは微塵も関係ないです)
ゆっくり魔理沙「ゆっくり魔理沙です」
ゆっくり少佐「ゆっくり少佐です」
ゆっくり少佐「それで魔理沙、今日は何を解説するんだい?」
ゆっくり魔理沙「あぁ、今日はドイツ第○帝○について解説しようと思うぞ」
ゆっくり少佐「そいつは素敵だ、大好きだ!」
ゆっくり達「ゆっくりしていっね!」
………末期。
P.S. 少佐がわからない人はドイツ人に「ヘルシングの少佐てどんなキャラ?」と聞いてみてください。
これYoutubeで投稿したら観てくれるかな?