燃え尽きぬ人の形
私の大好きな東方でございます。
題名の読み方は東方輝紅月です。
なんで主人公が妹紅かっていうと、私がもこたん好きだから。
もこたんにinしたいお!(ハグしたいだけです)
「ふぅー、寺子屋の奴らにもやるって言うからこのくらいあれば足りるか?」
春になり、優しい暖かな風が長い白銀の髪を揺らす。彼女の名前は藤原妹紅
蓬莱の薬、不死の薬を飲んだ蓬莱人。つまり不老不死である
ここは迷いの竹林、名の通り竹林なので春にはタケノコが生える
普段は人里には顔を出さないが、最近世話を焼いてくれる上白沢慧音と慧音が教師をしている寺子屋に度々顔を出し、簡単な土産を持っていく
「さて、そろそろ行くか。あ、ここら辺はてゐが悪戯の落とし穴掘ってるから気をつけないとな。ん?なんだ?」
金色の光が照らしている
(あれも悪戯だろうか?だとしたら手が凝ってるな。)
近づくとなんと竹が光っていた
(アイツ、本当に暇なのか?)
当然、竹が金色に輝くと言ったら「かぐや姫」を思い浮かべる。さらに妹紅にはかぐや姫といったらアイツのことを思い浮かべる
月の姫様で、自分勝手で、今は永遠亭に引きこもり、自分をこの体にした原因
蓬莱山 輝夜を
「この竹を割ればオマエが出てくるのか、よ!」
妹紅は渾身の力で、光の少し上らへんを手刀で割く
これでアイツのツラが出てくると思っていたが、それは予想外な形で裏切られる
「オギャー!おぎゃー!」
本当に赤ん坊が入っていたのだ
*
「慧音、子供はどうやったら泣き止むんだ?」
「オギャー!オギャー!」
妹紅は本当に何にもない家、というよりただの小屋に、幸い一枚だけあった布で赤ん坊をくるんで、抱いていた
左右上下にゆっくり揺らしたらするも全然泣き止まない
その時は本当にアタフタ、困り果て、妹紅すら泣いてしまうのではないか?というほどに困っていた
「妹紅…不死のお前に寄り添ってくれるいい男がいたのだな、良かった良かった。しかし相談の一つくらいしてくれ。それにご祝儀も渡さなくては」
「ち、違う!竹の中から出てきたんだ!」
少し頬を赤らめながら反論する
「なんだ?例の喧嘩相手がそうなのか?」
「だから違うって!」
妹紅が本当に火が出そうになるほど大声と、大声でビックリした赤ん坊が更に大声で泣き出す
「なんだなんだー、その赤ちゃん?もしかしてモコーが産んだのかー?アハハ」
「そーなのかー?」
「ち、違うと思うよチルノちゃん……」
「うーん、私も大ちゃと同じで違うと思う、イナゴ食べるかなー?」
「ちょいちょいリグル!赤ちゃんにイナゴあげちゃダメでしょ!」
ワイワイきゃっきゃっと寺子屋の妖怪妖精5人組がやって来た世話をやきはじめる
「多分ちょっと暑いんだ、氷で冷やしてやる!」
「首に小さいのを当てるだけだよチルノちゃん」
「闇で暗くしてやるのだー」
「八目鰻でもあげようか?」
「「「「それはダメ!」」」」
ものの数分もしないうちに泣き止んだ
普段はやかましいやつらだが、今回ばかりは助かった
「ありがとなお前たち。すまないがもう少しだけ面倒見ててくれ。慧音と話がある」
「いいぞー。でもこの子供はモコたんが産んだのかー?」
ゴチーン、と慧音の頭突き並にいい音がチルノの頭から鳴り響いた