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十一話 勘違い?

投稿初期にご覧になられた方、ごめんなさい。

なんかだ中途半端な文章が投稿されていました。誠に申し訳ございません。

 


 気持ちを前向きに、心を軽くして臨んで尚、人を陰鬱にさせるというのはある種の才能ではなかろうかと思う。もしそれが意識してやっていないことであるとすれば、性格に問題があるのだろう。

 午前中から始まった統治学の学習という名目の大自慢大会だった。

 リーベレヒト・マース伯爵閣下が仰るには、我々が国王不在の間に築き上げた統治システムは完璧に機能しており、国王の政務負担を著しく軽減している、らしい。そのシステムが如何に素晴らしいか、それを作り上げた貴族が如何に素晴らしいか、さらにはそんな貴族を纏めているオレはもっと素晴らしい!という三重の自己讃美。自己陶酔で彩られた選民意識の醸成。… 途中からはコイツの頭は大丈夫なのかと真剣に心配したほどだ。その実態はといえば、本来絶対王政という国家形態において国王にのみある最終決定権を、国王不在を理由に貴族連中で好き放題に乱用しただけのことだ。

 しかしまあ、自分たちで作り上げたというだけあって事細かに権力構造なんかをペラペラ喋ってくれる。そのお蔭で内情はこの上なくよく理解できるのだが…なんとも胡散臭い。

 僕がさも馬鹿らしく、感心したように振舞っていたのと同じでリーベレヒトもまた馬鹿を装ってこちらを欺こうとしているのではないか、という疑念が湧く。仮にも一国の搾取体制を確立させたのだから、それなりの権謀術策を持ち合わせているはずなのだ。油断だけはできなかった。


 そんな緊張感を強いられる割には聞かされるのは自慢話ばかりというのであれば、疲れもするというものだ。更に悪いことに、身体の節々が痛み始めている。――筋肉痛だ。

 異世界まで来て筋肉痛に苦しむのは、多分少数派だろうな…なんて後宮の安楽室でぐったりしながら考える。午後の鍛錬までの短い休憩だ。正直、着込んでいるチェインメイルが億劫で仕方ないのだが、それはそれでまた目の前のことから逃げ出してしまうようで悔しいので我慢している。…すでに散々逃げ回った挙句、異世界にまで逃げ出してきてそれでもまだ逃げ回る、というのはあまりにも格好悪い。

 そう思うようになったのは、きっとリディアの存在が大きい。僕よりも年下の子が、慣れない環境に連れてこられて訳の分からない奴のメイドになってしまったのだ。そんな彼女が頑張っているのだ。僕だって泣き言をいってなどいられない。――すでにやってしまった後だが。まあ、それも悪いことばかりではなかったようだ。


「ミノルさま、お茶が入りました」


 思ったほどに慌てることもなく、リディアは僕を名前で呼んでくれるようになった。

 それどころか、緊張すらすっかりほぐれてフレンドリーな感じ。多分、頼りない主を見てなんとなく余裕が生まれたのかもしれない。もしくはストラトがなにか言ってくれたのか。


「ん、ありがと」


 なんとなく微笑ましい気分になって、湯気を立てる紅茶を一口含む。

 色といい、香りといい申し分ない。味もきっと一級品なのだろうが――恥ずかしいことに紅茶の味なんて全く分からない。エグみも渋みも感じないからきっと美味しい紅茶なのだろう、という情けなさだ。日本に居たころは、紅茶なんてものには全く縁がなかったのだ。精々ペットボトルで売っている甘いミルクティーかLIPT○Nくらいのもの。それも砂糖と牛乳を大量にぶち込んで飲んだものだからまあ、紅茶の味のなんたるかなど全く分からない。


 ――これは"オイシイヨ"とか言ってあげるべきなのかなあ。でも具体的な話になると全くだしなあ。


 なんて、どうでもいいことを考えていたときだ。


「ミノルさま。ひとつ、お聞きしたいことがあるのですがよろしいですか?」


「いいよ、何が聞きたい?」


「ありがとうございます。それではお聞きします―――」


 この一言は、ただの純真な好奇心からもたらされた何気ない疑問だったのかもしれない。この国に生きる一人としての当然の疑問であるこの一言が――僕の人生を大きく変える一言になった。





「ミノルさまは、この国をどうなさりたいのですか?」




あまりにも考えなしに文章を書きなぐっていたので少し整理。

…少し無理のある展開になるかもしれませんがご容赦くださいませ…。


誤字脱字、ご意見ご感想などお待ちしております。

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