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成功の条件

俺たちは昼食をすました後、いったん村へと帰っていた。それも村長にどうしたらセアレは彼女の膨大な魔力をコントロールして魔力の暴走を止められるのか、そして俺に何かできることがないか確かめるためだった。

「ここよ。いい?村長のデインさんはあなたが記憶を失っていることはきっと知らないはず。だからそこんとこ上手く隠すのよ。わかったわね?」

セアレの家とは打って変わり、魔法の力で作られたように見える、木でできたその家は寺をイメージさせるような立派な家の前まで来たハクたちはしっかりと打ち合わせを入念に行っていた。

「あぁ、俺はデインさんと一回あってるんだよな?」

「えぇそうよ。それだけわかってたらきっと大丈夫だと思うわ。あとは適当に私の話に合わせておいて。」

「了解。」

静かにひっそりと行われていた会議は終了を迎え、ハクたちは「すみませーん」と叫ぶ。すると中から

「その声はハク殿とセアレではないですか。どうぞお入りください。」

という声が頭の中で響いた。

「なんだこれ?耳がおかしくなったのか?」

ハクは直接頭に声が入ってきたことに驚きを隠せない。

「違うわよ。これは情報伝達魔法の一種で、声を使わず直接相手とコミュニーケーションが取れる魔法よ。」

「なんだそういうことか。それじゃあお邪魔しまーす。」

そういうとハク達はそそくさと玄関の扉を開け、中へと入っていく。長い廊下を抜け、中庭に出たところに村長のデインさんはいた。中庭はとても整備されており、きれいな池と周りを囲む砂まで丁寧にされていた。そのきれいな風景は心を一層落ち着かせ、中庭は静寂に包まれていた。

「こんにちはハク殿、よくぞいらっしゃいました。今日は何用ですかな?」

その落ち着いた雰囲気とその風貌はまさしくこの庭園にふさわしいものだった。

「俺、セアレのこと聞きました。俺に何かできることはありませんか?」

ハクの言葉には熱がこもっていた。

「そうですか、セアレはよい仲間を持ったものですね。」

そうデインがセアレに向かって告げるとセアレは嬉しそうにうんとうなずく。

「そうですねぇ、彼女が今魔力を制御しようとしている方法では何ともいうことがないですね。しかし、しいて言うなれば彼女の精神を落ち着かせることでしょうか。魔力を繊細にコントロールするためには強い忍耐と、それを操る精神が必要となります。まだ心の未熟なセアレには、このような精神がないから成功しないのではないかと考えられます。誰かがそばに安心する存在、そして応援してくれる存在がいたのならば成功するやもしれません。」

「なるほど、ありがとうございます。それじゃあ行くぞこのおこちゃま。」

そういうとハクはセアレを無理やり引きずって連れていく。

「それではまた何かあれば私を頼りにしてください。」

そういってデインはハク達を送り出した。



読んでくださってありがとうございます!小説を書くのはこれが初めてなので、おかしなところもあると思うので是非感想をお聞かせください。そして今後ともよろしくお願いいたします。Twitterもゆずり△の名前でやっているのでフォローよろしくお願いします。https://twitter.com/Yuzurinarou

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