私は死神に力を借りました
そこは暗闇の中、セアレはマギアと名乗る死神に会っていた。
「あなたいったい誰なの?そしてここはどこ?」
セアレはそう聞かずにはいられなかった。
「さっきも言ったように私は死神です。そしてここは私のプライベートルーム、死神の間と呼んでおります。そして毎回こちらへお呼びした方には自己紹介をしてもらっています。」
死神はとても丁寧な口調でこちらに話しかけてくる。そしてセアレの自己紹介を待つかのように黙り込む。
(なんで私がここにいるのかを知りたいけれど今は自己紹介しないとね)
「私はセアレ、見習い魔法使いよ。そして無能力者。大体こんなものかしらね。」
彼女は必要最低限の自己紹介をする。
「そうですか、セアレ殿。実はあなたには前から会いたかったのですぞ。何せ私マギアは死神ですから生死の瀬戸際にいるものとしか接触できなかったのですよ。」
「私に会いたかった?それはどういう意味?」
セアレには思い当たる節が何一つとしてなかった。何かすごい能力があるわけでもなければ、大魔法使いでもない。ましてや見習い魔法使いに何の用があるのだろうか?
「あなた、ハク殿をご存じですかな?」
それは意外な返答だった。
「えぇ、まぁそれがどうしたっていうの?それより私がどうなっているのかを知りたいのだけれど。」
「おっとこれは失礼。先ほどあなたの死が確定いたしました。しかし私といたしましてはあなたのような存在に死なれては都合が悪い。なのでここへ一旦つれてきました。」
「じゃあまだ私は死んでいないっていうの?」
「えぇ。ですがこれからの返答次第では死ぬかもしれません。」
「返答次第っていったいどういうこと?」
「まぁまぁとりあえず話を聞いてくださいな。私はとある事情によりハク殿を守らねばなりません。そこであなたのようなお方に彼と一緒に冒険してほしいのです。」
「なんで私なの?」
「それはあなたにはとある力が秘められているからです。まぁ当の本人はまだその力に目覚めていないようですが。」
「そんなことは全然かまわないどころかありがたいわ。でもさっきあなたは私の死が確定しているって、、。」
「その件なのですが、今回だけ私に力を借りるのはいかがでしょう?私がここへ連れてきたのは死が確定した瞬間、そして今向こうの世界では時が止まっております。つまりまだ助かる希望はあるということです。」
「そしたらあなたの力を借りるわ。でも代わりに何を返せばいいのかしら?」
「そうですねぇ。それでは伝言をハク殿に伝えてください。あなたの能力の代償は、記憶ですと。それも次にハク殿が能力を使った後でお願いします。」
「それってまさか、私が助けたときの記憶がないのって、、」
「えぇそうですよ。彼の能力の代償です。記憶の質によって力は増減します。さっきも見ていましたがどうやらまた能力を使っていましたね。きっとあなたとの思いはすべてなくなっていることでしょう」
セアレには信じられなかった。今までの記憶がハクにはもうないと思うと耐えられそうにもなかった。
(だったらハクに能力なんて使わせない!私がハクを守る!)
そうして私は死神に力を借りた。
読んでくださってありがとうございます!小説を書くのはこれが初めてなので、おかしなところもあると思うので是非感想をお聞かせください。そして今後ともよろしくお願いいたします。Twitterもゆずり△の名前でやっているのでフォローよろしくお願いします。https://twitter.com/Yuzurinarou




