少女探偵の休日~ゲームセンター~
「ううっ、なんで凜が払う羽目に・・・。」
凛花、それは自業自得だと思うよ。
こんにちは、結菜です。今日はプールの時言ってた、凛花のおごり。とりあえずその一つ、ゲームセンターに来たわけなんだけど、いつもなら「わーい!ゲームセンターだーーーーーーーーーーー!」って騒ぎそうなんだけど、自分のお金で私とか沙奈・沙良に払うのは気が引けるみたい。今までさんざん払わせといて(怒)
↓
・アイス巡り=凛花はあまり払わずめちゃくちゃ食う。
・遊園地=私(結菜)に全額払わせる。
・プール=アイス沙奈のおごり。
散々人に(私に)おごらせといて何を言っているのやら。凛花はそれでも大量にコイン(今日はコインゲーム)を買って、私たちに配る。でも結局は凛花が一番多くコインを持つ。で、お約束として沙良が怒る。
「なんで凛花のコインが一番多いんだよ!」
で凛花も言い返す。からの喧嘩と予想するのは私だけ?
「凛のお金なんだよ?凛が好きに使う権利あるでしょ!」
「今日は凛花のおごりなんだろ!好きに使うな!」
「凛だっていっぱいゲームしたいモン!」
「あたしだってしたいわ!」
「凛のお金でするな!」
わーわーぎゃーぎゃー!
ほら。言わんこっちゃない。沙奈、苦笑い。
「沙奈、もらったコインで遊びにいこっか。」
私達は喧嘩している凜花と沙良をおいて、魚釣りゲームのところへ行く。
コインとえさを引き換えで、魚が食べるとコインがもらえるというゲーム。これを私と沙奈は黙々とやる。
あまりにも暇だったから私は話を切り出す。
「沙奈はさ、凛花みたいに沙良とは喧嘩しないの?」
「はい。沙良は、私には優しいんです。たった一人の妹なんだから、大事にしなくちゃなっていって、私にはすごく優しいんです。だから凛花のように何かすれば腹を立てるってこともなかったので。」
「そうなんだ。」
沙奈がやさしくておしとやかだから喧嘩してないと思ってたけど、そうじゃなかったんだ。
あんなふうに凛花と言い合いしている沙良も、沙奈には優しいんだ。
「だから、凛花と言い合いしている沙良は私と接しているときと違った沙良で。みているこっちでも沙良が一緒にいて楽しいんだなって思ってます。沙良は、凛花のことを大事に思っています。出会ったときから。」
沙奈は続ける。
「私も凛花は好きです。なんか愉快ですし、一緒にいると楽しいです。」
「そっか。沙奈沙良は凛花が好きなのか。」
「はい。」
和んだ。私は凛花は沙良に嫌われているとばかり思ってた。喧嘩ばっかするし。
でも。凛花と沙良は犬猿の仲、なんだね。
「沙奈。これからもあの二人、見守っていようね。」
「はい、もちろんです。」