いざ文化部へ! ⑩
「さーて! 最後の部活は我ら新聞部でありまーす!」
自分のホームになったのでシーナはハイテンションである。
「部員の数は二十名。それぞれ取材や写真、コラムや印刷、添削、編集などの様々な作業に別れて作業をしているよ」
「では、シーナさんは写真係ですか?」
「ううん。私は副部長で編集係だよ。写真撮るのは趣味で良いのが撮れたらお小遣い稼ぎに……」
「シーナさん? 今すぐにフィルムを渡してくれますよね? 大丈夫です、カメラは壊しませんから♪」
「う~。今日のレヴィちゃんはブラックだよ~。ブラックレヴィちゃんだよ~」
「ブラックじゃないですよ」
レビンは嘆息する。
「別に写真を撮るな、と言っているわけじゃないんですよ。ただ、人が写っている写真を無断で売買してるのがダメではないのかというだけで」
「だって、お小遣い欲しいんだもん」
怒られた子供のように口を尖らせるシーナ。
「拗ねないでくださいよ。お小遣いだってシーナさんなら親御さんから貰っているんじゃないんですか?」
「貰ってるけど、それは本当のお小遣い。私が貯めたいのは将来のためのお小遣いだから」
「将来の、ですか?」
レビンは小首を傾げる。
「そう! 私はお金を貯めてね、卒業したら一人暮らしをして大きな出版社で働くのが夢なんだ! だからお金が必要なの」
夢を語るシーナの瞳は輝いて綺麗だった。
彼女のこんな表情を見たらレビンは苦笑するしかなかった。
「分かりましたよ。協力するって言ってしまいましたし」
「良いの?」
「良いですよ。で、す、が! 撮るときは、撮る! 売るときは、売る! と言ってから行動してください!」
「えー、それじゃあスクープ写真が撮れないよ~」
「し、て、く、だ、さ、い!!!」
「もう、分かったよ~。だからそんなに大声出さないで」
口ではぶつぶつと言っているが、シーナはどこか嬉しそうだった。
これが友達のやり取りなのかもしれない。
「副部長! 隣の美少女との関係は!?」
「ミスコンの候補者ですか!?」
「百合ですか!?」
「ノーコメントです」
新聞部の女生徒たちに囲み取材を受けそうになったのでレビンはシーナの手を引いて逃げ出した。




