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第二章 四話 余
「ところでよー、スミ。おまえの変身って服とか鎧ってどうなってるんだ? おまえ一角獣のときはゼンラーだろ」
街へ向かう途中にトールが尋ねる。目立つ魔具はズボンの中にしまってある。
「私の変身は武具込みで行われているからな。そもそも魔法だから術としてのの系統も根本的に違うのだろう」
理論を理解し組み立てなければならない魔術とちがい、魔法はなんとなくで使える融通の利く力である。その分、不確定要素が混じることもあるが、問題になることはまずない。
「へー。まぁ、おまえが服着ていようが、全裸だろうが、どうでもいいんだけどな」
「なら、最初から聞く必要はないだろう」




