2章第4話 意味
今のところの理想図としては、
俺にはノン自身の魔力の具合なんてわからないから、その都度調節できる形に仕上げたい。
首輪自体の形はできてきた。
それに加え、バックから2つの物を使う。小さいギアのような物と、魔力の絶縁体だ。
こいつを回すことで、石と皮膚の接触面積を変えられるようにする。しかし、魔力というのは何にでも通るものだ。首輪を通じて石に魔力が流れてしまったら、元も子もない。
そこで、魔力の絶縁体を使う。
これで、魔力の通る道は石だけになる。
よって、首輪のギアを回すことで、魔力の放出具合を調節できる。
俺は炉の火を爆発的に煽った。
俺は、もう一つの「石」を、金属の枠の中に強引に埋め込んだ。
完成した。後はこれを水桶に入れて冷ませば...
あれ、水桶がない。
焦りすぎて準備を忘れていた。俺は小屋からでて、あたりを見渡す。
近くには川も湖も一つもない。
どうすればいいんだ。
自然冷却では、絶対に間に合わない。
俺は、腰にある短剣を見た。
こいつは、俺が誰かを守るために作った物だ。
俺は覚悟を決めた。
俺は短剣で自身の手首に切込みを入れた。
「ぐっっ...」
手に痛みが走る、と同時に、手からものすごい量の血が流れてくる。
俺はこれを咄嗟に桶に入れた。
数分もすると、桶に血がいい感じに溜まった。
熱い首輪を傷口にあてて止血した後、その中に首輪を入れた。
数分経ち、首輪が完全に冷却した。
俺は倒れているノンの首筋に、その歪な鉄の輪を、彼女が元々つけていた石と交換するように装着した。
「……っ、ハ……ッ!!」
ノンは大きく呼吸した。
停止しかけていた肺が、強引に空気を求めて動く。
俺はその場に座り込んだ。
焼けた手のひらから、血と水膨れが混じり合った汁が滴り落ちた。
「……成功、なのか?」
安堵したのもつかの間、自分の目の前が暗くなっていく。
そうか、あんだけ血出したら、普通に考えてまずいよな。
俺はゆっくりと眠りに落ちた。




