第25話 マンションの完成と神主達の暴走
とうとうビルを改装して高層マンションが出来た!部屋は1LDK~4LDKまで揃えている。オフィス街の駅近物件だが、二つ隣の駅に学校が密集しているので入居者が続々と集まって来た。大々的に広告とYourTube動画を流した甲斐があるってものだ。
因みに私の自宅は1階の管理人室の隣である。
内装を確認した所、私の自宅は4LDKと広い。ウォーズに運ぶ荷物を一時的に置く場所が用意出来た。2部屋は倉庫のような物だ。間取りとしてはリビング10畳、各部屋が10畳×3部屋と8畳が1部屋になる。寝室は10畳の一室にし、客室は8畳の部屋にした。
「家具を買い揃えないといけないしなぁ。」
ネットで買うと思ったのと違う事があるので、現物を見て購入したい。
私は家具専門店のCCショップに行くことにした。ネットで目ぼしい物をチェックするのは忘れない。
車でシンプルで安さが売りのCCショップへ出かけた。
家具・インテリアのショールームなだけあって広い!先ずはベットを見に行こう。大容量の収納があるベットが良いな。
「すみません、大容量のベットってどこにありますか?」
店員さんに声を掛けると
「此方になります。」
案内した上に丁寧に説明してくれた。沢山のベットの中でチェストベッドを二つ購入した。一つは客間に置くものである。
次はラックにパソコンディスクを見て回る。ラックは組み合わせが自由なオープンラックにした。木目が可愛らしくて気に入っている。北欧系のパソコンディスクはシンプルで使いやすい人気の物にした。
空間魔法があるので物に場所を取ることが無いのだが、見栄えは大事だ。
ソファーは欠かせないと思っている。ベットもだが、ソファーも一番良いやつを買う!これは絶対だ!ケチったら碌な事にならない。
ソファーは北欧ナチュラルのソファーにした。デザインも若干であるが変えている。
ある程度の家具を買い揃え、荷物は別料金を支払って翌日特別配送してもらうことにした。二部屋分の家具・インテリアの合計代金は約80万になった。宝くじが当たらなかったら絶対に買えなかっただろう。神様に感謝だ。
家具の買い揃えが終わったらCCショップ提携の生活雑貨専門店であるBCCショップに足を運んだ。
CCショップにも劣らない面積を持つBCCショップ。展示されているマットレスや布団など吟味していく。
私の好みとしてはマットレスはふかふかなのが良い。お客様用は普通の固さにした。布団は温度調節布団一式を2セット購入した。布団カバーは私のお手製のカバーを使おうと思う。ちまちまと刺繍して作った自信作だ。誰にも自慢できなかったけど…
こうして私は慌ただしくも買い物を終えたのだった。
日向オンライン授与所では、雇った神主達が暴走していた。織田一三が日向オンライン授与所の案内と神楽舞のアニメーションを作成して日向オンライン授与所のHPとYourTubeにupしたのが始まりだった。
動画は瞬く間に全世界に拡散された。拡散された動画を見てオンライン授与所の申し込みはパンクしたのだ。
南朋:〈あれ?これってヤバくないですかね?〉
ホームページのサーバーがダウンしてしまい復旧するまで何も出来ない状態になった。
淳:〈ヤバいってもんじゃないと思いますけど…〉
日向神主グループチャットで各々連絡を取り出す彼等。
絢太:〈あのふざけたアニメーションを流すから良くなかったんですよ!〉
織田一三が作ったアニメーションに使われていたBGMは祝詞を●-POP風にアレンジされていたのだ。案内には出張お祓いに占いと色々と盛り沢山な映像をチョイスしてあった。英語・フランス語・中国語・ドイツ語と字幕表示されていたのでTwitterのトレンド1位に輝いてしまったのだ。
絢太:〈誰ですか!?お祓いしようって言ったの?〉
梓:〈それ一三が言い出しっぺですよ!お金が儲かれば給料も上がるかもしれないって!〉
一三:〈梓、裏切るなんて卑怯だぞ!俺は趣味と実益を兼ねてだなぁ!〉
日向:〈幽霊視れる人いるんですか?いないのに除霊の広告だしたら詐欺ですよ!!社長に怒られますよ!〉
一三:〈絢太ならお祓いが出来る!幽霊視れるって言ってたし!〉
絢太:〈俺ですか!?確かに視えますけど、お祓いの経験ってそんなに無いんですよ!何てことをしてくれたんですか!!〉
一三:〈お祓いが難しそうなら依頼をお断りすれば良いって!ちゃんとホームページにも記載したんだし!〉
梓:〈まあまあ、絢太!私だって日向オンライン授与所の占い担当になったんですから!一蓮托生ってやつですよ。〉
絢太:〈そんな問題じゃないと思うっ!というか、梓さん占いが出来るの?〉
梓:〈出来ますよ。四柱推命と風水が出来ます。サイトの占いコーナーの所にビデオ通話する機能を盛り込んで貰いました!結構当たるって評判だったんですよ、私〉
南朋:〈そうなの?じゃあ、私も占って欲しいな。〉
梓:〈良いですよーそういえば、南朋さんって酒類製造免許持ってるんですよね?社長に言って離れでお酒を造ることが出来ないか聞いてみませんか?お酒作って日向オンライン授与所に出しても良いと思うんです。美味しいお酒なら神様にもお供え出来ますし!〉
一三:〈それ良いな!無料で美味い酒が飲みたい!〉
南朋:〈日向オンライン授与所に卸すんだからお金取るわよ。〉
一三:〈そんなー〉
梓:〈あんまりだよー〉
絢太:〈この事、社長に報告してからですよ!先ずはホームページの復旧です!〉
こうしてホームページが復旧してから彼等の仕事が大幅に増える事になるのであった。
南朋の酒造に関しては離れを改装し、精米~瓶詰めまでの12行程が出来るように機材も入れて整えられ、作られた酒は阿遅鉏高日子根神様、宇賀神様に献上され、残った物を日向オンライン授与所に卸される事となった。
お神酒として卸された酒は出品された瞬間に完売した為、酒を一番望んだ一三の口には一滴も入らなかったのである。まる。