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悪餓鬼

 ある日少年は部屋に閉じこもって

 邪悪な神に祈りを捧げた

 自らの妄想と

 この世に対する 

 怨念から湧き出した

 自分の中の唯一の

 絶対的な神に 

 

 彼の心は世間の目から

 完全に隔離されていた

 彼にとって自分だけが 

 唯一の存在だった


 ある日彼は自分こそが 

 神だということを

 確信した

 そして神である自分は

 何でもできることを証明する為に

 手始めに野生の鳩や野良猫を

 殺した

 「そう、ボクは神なのだから

 自らの手で生命を断つことは 

 正しいことなんだ」 


 彼は確信した…ボクは神だ…

 彼は…確信…した…

 …ボクには恐いモノはない…


 それから少年は自分の存在を

 世間にアピールすることを

 企てた

 彼は自らの足で

 いけにえを求めながら

 さまよった

 それから自分よりも

 力が弱い少年を見つけ出して

 拉致して、殺して

 その首を切断して

 自分が通っている学校の 

 校門の前に

 その首を晒した


 少年の心の中にある

 気狂いじみた

 太陽は

 輝き続けた

 それは今もなお 

 少年の心の中に

 根付いている

 少年は偉大なる

 悪の神の御使いで

 この世のあらゆる怨念を

 たった一人で

 吐き出してしまった


 悪餓鬼に

 命を奪われた少年の

 魂は…

 いつか蘇って

 悪餓鬼の体を

 むさぼり尽くすだろう

 そして自分と同じように

 その首を

 切り取って

 荒れ地の上に 

 首を晒してしまうことだろう

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