第2話 教科書を忘れた作戦
こんばんは。
第2話できた。勉成に惚れてやるためにヘレが作戦を考えた。最初の作戦は教科書を忘れた作戦だ。
わざと教科書を忘れて、勉成の教科書を一緒に見せてもらう。どうだ?
ヘレが俺にアプローチするらしい。
それは冗談よね。
もし本気にアプローチされても騙されない!
だってさモテない俺のこと好きになるわけない。
ヘレの様子を注意にして確認しなければいけない。
「ねえ」
「うぉ!?ヘレか。なんだ?」
突然、隣のヘレから話しかけられた。
急なのでびっくりした。
「教科書を忘れちゃったので、教科書を一緒に見せてくれない?」
教・科・書を貸して?と青い瞳に夜中に星を輝かせるようにキラキラと照らした。
なるほど、好きな人に近づくためにわざと教科書を忘れたか。
まいいさ、教科書がないと授業に困るので、今回は許可をあげてやる。
「わかった、一緒に見せてやる。」
「わーい、ありがとう!」
手を伸ばして、オーバージェスチャーになった。
ここでは素直だね。
褒めてやろう。
・・・・・・
やった作戦成功だ!
ヘレの心の中でガッツポーズ☆をした。
ふふふ勉成は引っ掛かったね。
教科書を一緒に見るとは距離が近くになる。
距離を縮めて、全く好意を持っていなくてもドキドキになる。
そして、惚れさせることができる。
私は天才だ!
ヘレは天才と思うのは自信過剰している。
つまりただのバカ。
バカなのか関係ない。
今は作戦通りに実行する!
勉成の机にくっつき、勉成の教科書を一緒に見て授業を受ける。
プップッと鼻を鳴らした。
プップッと音が出てたのは機嫌が良いと言う証拠だ。
どうだ!とドヤ顔を作って、勉成を見た。
しかし
勉成は黒板の方に向けてノートを書き写した。
あれ?普通ならドキドキして、チラチラとヘレのほうに見るのに?
マジか。
勉成はヘレのことまったく気にしてない。
ウケル(笑)
面白い、ついに面白い人を見つけた。
普通の男性ならすぐに惚れて、まるで犬のようになついてくる。
それなのに勉成はヘレのこと全く気にしない。
勉成はヘレにいつも通りに接してくれる。
これは今までの中で初めてなのかな?
絶対にこの人に振り向かせてもらえるようにやってみる!
変にスイッチが入ってしまった。
もし勉成が振り向いてくれたら、私の勝ちだ。
恋愛ゲームスタート!
勉成の許可を取らずにヘレが勝手に始まった。
ここからは少しだけ卑怯だと思うけど、
勝つためにどんな方法で勝つ!
悪いけど、この勝負は私の勝ちよ。
スーッと勉成の近くに体を寄せた。
ふふふ、良い香りを匂って。
良い香りを一度匂うだけで、この匂いを忘れることができなくなる。
また匂いを嗅ぎたくて、ヘレのところに自然に寄っていく。
よし、この勝負はもらっー…
ちらりと横目に横顔の勉成を見たら、頬に赤く染まっていない。
なぜ?
まさかドキドキになってない?
そんなバカな。
今までなら簡単に落とせたのに
なのに勉成には効かない!?
初めて挫折感を味わった…
絶対に負けない!
この勝負はまだ終わってない!
いつか必ず惚れてやる!振り向かせてもらう!
教科書を忘れる作戦は失敗した。普通の人なら簡単に落とせるのに、勉成はまったく落ちてない。
それは大きな敗北だ。次の作戦は勝つ!負けないぞ!
次の話を楽しみにしてください。それはじゃあまたね。