第17話 二回目の地獄ちゃんの弁当
こんばんは。
第17話できた。内容は二回目の地獄ちゃんお弁当。良かったら読んでみてください。
ようやく昼休憩時間になった。
輝弥さんは教室から出て行った。
トイレかな?
今だ!と思って、地獄ちゃんのところに向かった。
地獄ちゃんは他の女子とグループになって、昼食を食ってる。
彼女の脇の横に立って、声をかけた。
「じ、いやヘレさん。」
危うくヘレさんの愛称を呼ぶところだった。
地獄ちゃんの「じ」を言った瞬間に、はっと気づいて手で口元を覆った。
呼ぶ名前を訂正して、改めて名前を呼んだ。
くるりと俺のところに振り向いた。
「が…勉成くん?どうした?」
地獄ちゃんも同じく俺の愛称を呼ぼうとした。
毎日二人だけ愛称を呼び合う癖が体に染み付いてしまった。
油断をするとぼろっとみんなに知られてない二人の秘密を漏れてしまう。
これから気をつけよう。
「ここでは話しづらいので人気のいないところで話そう?」
「あっうん、そうだね。」
地獄ちゃんが俺の意見に賛同した。
体の向きを直して、一緒に昼食を食べるグループに向かった。
手を合わせて、申し訳なさそうな表情を作って、
「みんな、ごめん。ちょっと席を外すね。」
「おけおけ、ここで待つね。行ってらっしゃい。」
グループの人が手をひらひらと振った。
地獄ちゃんは踵を返して、俺の後ろに追いついて、教室から出て行った。
スタスタと歩いて、校内から出て、周りを見回すと徐々に人気が減ってる。
「ねぇ、どこで話す?」
「・・・」
地獄ちゃんの質問に答えなかった。
そのまま歩く。
どこに行くかわからないまま後ろに付いていく。
スタスタと歩き続けると
急にピタッと歩き止まって、おっとと背中にぶつかりそうになったけど、
踵を返して、正面に地獄ちゃんを向けた。
スッと差し出したのは弁当だった。
「弁当を食った。うまかったぜ。」
「良かった、弁当を食べてくれてありがとう。」
「もし地獄ちゃんから弁当をもらわなかったら、昼食なしかもしれなかった。まじで助かった。」
「役立てて良かった。あっこれも弁当をあげるね。」
地獄ちゃんの手に弁当があって、スッとガリ勉ちゃんに渡した。
「おおやった!」
ぱぁぁと笑顔が一層大きくなった。
ふふふ可愛いね。
頭が賢そうでも心の中では子供のように純粋な心を持ってる。
「そういえば、晩ご飯はどうした?」
「ああ、晩ご飯は…いつもコンビニ弁当。俺の親父はいつも帰りが遅い。だから俺と妹と二人で食ってる。」
俺が答えた後、3秒くらい沈黙が続いた。
地獄ちゃんはうーんと何か考えた。
ピーンと閃いて、人差し指を立たせた。
「私が夕食を作ってあげる。」
「え?えーと、それは悪いよ。地獄ちゃんに負担させたくない。本当に大丈夫です。お気持ちだけいただきます。」
地獄ちゃんの提案はすごく良い!俺からも頼みたい!
けど俺の家庭の事情を解決するために他人に頼るのは良くないと思った。
俺と妹のためにしてくれるのは嬉しいけど、この提案は受け止められない。
丁寧に断ろうと思ったら、地獄ちゃんは諦めなかった。
「ううん!全然負担ではない!私がしたいから。」
「そうか、ありがとう。じゃあ夕食作りをお願いします。」
ありがとうだけの言葉は足りないかと思って、もっと感謝する気持ちを伝わるようにぺこりと頭を下げた。
地獄ちゃんは握り拳を胸にドンと叩いた。
「私に任せて!あ、ラインを教えて。クラスに輝弥さんがいる。話しかけようと思っても邪魔されるので、ラインで連絡しよう。」
「あーそうしたほうが良いな。」
腑に落ちて、ポケットからスマホを取り出して、ラインのアプリを立ち上げた。
俺のQRコードの上に地獄ちゃんのスマホをかざして、友達を登録した。
ちゃんと登録できたか試しに送ってみた。
『よろしくね(スタンプ)』
『おう、よろしく』
地獄ちゃんはやった、ついに連絡先ゲット!と心の中でガッツポーズを決めた。
喜ぶ暇はない。
グループたちが待ってるので、急いで戻らないと。
手を振りながら「またね」と言って、ここから去って行った。
「俺も教室に戻ろか。地獄ちゃんからもらった昼食をさっさ食おう。」
独り言を呟いて、俺も教室に戻る。
弁当をもらうだけと思ったら、地獄ちゃんが夕食を作ってくれる。急な展開になってるけど、ガリ勉ちゃんとしては助かると思った。続きはどうなるか、楽しみに待ってください。




