表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
王国の剣、帝国の刃  作者: うみそら
8/40

第八話 騎士たる為に SIDEブレイド

八話です。

よければブックマーク、感想、誤字報告お願いします。

魔獣......騎士の物語ではよくいた存在だった。物語の騎士は皆、人々のためにそれを倒していた。

いつか僕もそれを目指していた......それがこんなにも怖いなんて僕は思ってみなかった。そんな恐怖に捕えられた僕はジンの叫び声で現実に戻される。

「ブレイド!どんなに怖くても意識を集中させろ!!目の前のそいつから目を離すな。しにたくなければな!!!」

ジンの言葉で僕は目の前のそいつをはっきりと捕える。

魔獣は後ろ脚に力をいれその足をばねのように使い僕らに跳びかかる。

「跳べ」

ジンの声に合わせ、僕らは左右に跳んだ。

それによってさっきまで僕らがいた空間に振り下ろされた魔獣の爪と牙は空気を切るだけだった。

魔獣は咆哮を上げながら右に跳んだ僕に顔を向ける。剣を持っていないジンと剣を持っている僕、魔獣は僕を先に排除するべきと考えたのだろう。紅き瞳に見つめられ恐怖がこみあげてくる。しかし魔獣の後ろにジンがいる。さらには孤児院には皆がいる。ここで僕が逃げたら魔獣は一瞬で僕を食らいつくし、ほかのみんなを殺されてしまう......そんなのは駄目だ。覚悟を決めろ。僕は騎士になるんだ。たくさんの人を救う騎士に......

「ジン、孤児院に行ってシスターや料理長とか大人を起こしてきてくれないかな。それで助けをよんでくれるように伝えて。」

「何をいってるんだ。そんなことしたらお前はどうなる!!」

魔獣は唸り声をあげながら剣を構える僕の周りをぐるぐると歩く。少しでも気を抜いたら跳びかかってくるだろう。僕は魔獣から目を離さず言葉を返す。

「僕も死ぬつもりとかはないよ。ただ誰かがこいつをここで足止めしないと孤児院に行っちゃうかもしれない。そしたら寝てる皆はどうなるかわかるよね......そんなのは駄目だ。だからここで僕が足止めするさ。そのためにこの2年間剣を振ってたんだ。お願いだ、ジン」

見つめ合うことに嫌気がさしたのか魔獣の右の前足が僕に振り下ろされる。僕はそれを正面に切っ先を向けていた剣を傾け受け止める。重い。こんなのが直撃したらただじゃすまないだろう。余裕がない僕は声を荒げてしまった。

「はやくいってくれ!!」

「......わかった。絶対死ぬなよ」

そういうとジンは走りだした。


魔獣は走り出したジンには目もくれず今度は左の前足が振り下ろされる。剣で受け止める。それで、魔獣は僕の剣では自分が傷つかないことを理解してしまったのだろう。再びを後ろ脚に力をこめる。そして力をこめた足をばねに跳びかかる。僕は左に跳ぶ......

「なっ!!」

跳んだ魔獣は左に跳ぶ僕に左足を弧を描くように振るう。とっさにそれを剣で受け止めるも僕は衝撃をたえきれずに転がり落ちた。まずい。あわてて起き上がる。そこに足が振り下ろされる。後ろに跳んで体制を立て直す。今のは危なかった。

「ふぅー」

大きく深呼吸し、剣の切っ先を再度魔獣に向けながら紅い瞳をみつめる。

僕が初めて経験する守るための戦いはまだ始まったばかりだった。

私事ですが、先日誕生日を迎えました。その際、ケーキが生クリームのもので自分は生クリームが苦手なのですが、生クリーム苦手は珍しいと言われたのですが、そうなのかなと気になりました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ