第三十六話 作戦 ジンStory
それが降ってきたのは突然だった。
俺とリアナが指定されたポイントで待っていると空から風を切るような音とともに空から巨大な黒い影が降ってきた。
よく見るとそれは鳥の形をした翼だった。
「二人とも~、そこは危ないから少し離れてて~」
「これは、すげーな!!最高だーーー!!」
その翼から少しのんびりした口調楽しそうにはしゃいでいる声がする。
空から大きな鳥か......昔を思い出すな。あんときはブレイドと一緒に鳥から逃げ回ったけ。
余りの光景に昔のことを思い出す。
「ジン!!早くそこを離れなさい!」
リアナの鬼気迫った声で現実に戻される。大きな影はすぐそこまで迫っていた。
咄嗟にリアナの方に飛びのく。
ドスンと鈍い音がする。その方向を見るとそこには
「いや~大成功だったね。ただ、次は着地の時の安全性を考慮だね。」
「はっはっはっは!最高だったぜミラージュ!!帰りもこれで行こう!!」
いつものように飄々とした笑みを浮かべるモノクルをつけた白衣の男と、背中には自分の背丈近くの大きな剣をかけた大柄で筋肉質な男がいた。
「あんたら、何してんのよ。」
「やあ、久しぶりだね。リアナ。何してるって見てわかるだろう。試作品のテストだよ。」
「おお!!久しぶりだなリアナ!ミラージュのこれすげーぞ!!」
リアナが額に青筋を浮かべているのをなんともせずにバカ二人は笑っていた。
「はあ。ほんと参るわ。ジン、あなたも言ってやった方がいいわよ。危なかったんだから。」
「やあ、ジン。さっきはすまなかったね。予定ならもっと安全に着地するはずだったんだ。」
「よお!ジン、聞いたぜ。なんかつえーやつがいたんだってな。俺が代わりにやってやろうか。」
「ここにいたら目立つからささっと移動するぞ。」
さっきの音を聞きつけて何人かがこっちに向かっている音が聞こえる。ミラージュの試作品を回収し、その場から三人を連れて足早に去ることにした。
「それでこの後はどう動けばいい?」
ミラージュたちが滞在予定だという宿屋につくと俺は二人に質問をすることにした。
「そうだね。さっそく宰相様からの作戦を説明するね。今回の目的は大臣ザレギオの暗殺。それとリアナから報告のあった薬の回収だ。そのためチームを二つに分ける。まずザレギオの暗殺はジンとエリドの二人だ。そして薬の回収は僕とリアナで行くよ。」
「ちょっと待て、薬はザレギオが持っているんじゃないのか?」
「あたしの調べたところによると、薬はフウと呼ばれる人物が作っているみたいね。その屋敷の位置は確認済みよ。」
「そうか。」
「二人ともいいかな。話を戻させてもらうよ。作戦の決行時刻は本日の夜月が天に昇りきった時だ。それまでは各自自由行動だよ。」
ミラージュのその言葉を合図に俺たちはそれぞれ別れ、俺はティアのもとへと向かうことにした。
三十六話です。
よろしければ、ブックマーク、感想、レビュー、高評価、Twitterのフォロー良ければお願いします。
アカウント @OFMkD886D7POq22




