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王国の剣、帝国の刃  作者: うみそら
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第二話 出逢い SIDEブレイド

二話目です。

皆が寝静まったのを確認して、僕はこっそり布団から抜け出した。

いつものように孤児院の裏庭で秘密の特訓をするためだ。

小さいころにシスターに読んでもらったたくさんのひとを助けるためにドラゴンを倒したり、悪い魔法使いに捕らわれたお姫様を助ける騎士の本を読んでもらってから僕は騎士になりたかったんだ。


そのために夕方にこっそり裏庭で剣の特訓をしていたのをこの前シスターにばれてしまって怒られてから僕は夜中に特訓をするようにした。

剣は危ないからもうすこし大きくなるまで持たないようにって言ってたけど、僕はもう立派な10才なんだから少しは見逃してくれてもいいと思うんだ。

本で読んだところ騎士になる人は中には5才から訓練している人もいるって書いてあったんだから本当はもっと早くから特訓をするべきだったなとさえ思っているのに......

孤児院の玄関にある大きい木でできた扉を開けて外にでると、空には大きな満月が輝いていた。

その月明かりに照らされながら僕は孤児院の裏庭に向かった。

裏庭の正面には月明かりに照らされてもなお薄暗い森がある。

そこの森は夜には魔物や、魔獣が出るってシスターはよく言うけど僕はここで特訓をしてから一度も見たことがない。

きっと、シスターが僕たちを怖がらせるための作り話だと思う。


ふうーと大きく息を吐くと僕は両手で持った僕の背より小さい剣をもつと上から振り下ろす。

剣は8才の誕生日にシスターに無理を言って買ってもらったものだ。ただ危ないからと刃先は全部潰されている。でも僕からしたらこの重い剣を降るだけで十分な特訓だと思う。

上から降りおろし一呼吸して今度は右斜めに振り下ろす。次は左斜め、横に一閃といつものように特訓をしていると後ろから声をかけられた。

「おい、お前......、こんな時間になにしてんだよ。」

突然聞こえてきた声に驚いて剣を落としそうにしながら振り向くと、そこには黒い髪を短くざっくばらんにしていて、少しつり目で意地悪そうな笑みを浮かべた男の子がいた。

確か......あの子は2~3日前にこの孤児院に連れてこられた......

「そういえばじこしょーかいしてなかったよな......俺の名前はジンだ。よろしくな。」

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