第十八話 ティア ジンStory
初めてティアに会ったのは城内の庭園だった。
明日俺を引き取った理由を説明すると言い、ゼロは王城の中に用意された執務室に俺を残してどこかに行ってしまったために、俺は後々ここを脱出するための経路確認をしようと城内を歩き回っていた。幸い俺はゼロが連れてきたということは知れ渡っていたためにある程度の自由は許された。そうして色々歩き回っているうちにあの孤児院の裏庭に似た雰囲気をもつ庭園へとたどり着いた。
ブレイドとの稽古を思い返しながら庭園を散策していると俺はそれを見つけた。そこにあったのはあたりは日の光に照らされ、赤青の色とりどりの花に囲まれぽつんとある白い木造のテラスに座るまぶしいほどの輝きを持つの金髪の少女の姿だった。
彼女は突然現れた俺をその翡翠の瞳を大きく開き見つめる。俺はその瞳にみつめられ声を発することができなかった。
俺と彼女の間に沈黙が広がる。最初に口を開いたのは彼女だった。
「あなたはだあれ?」
彼女がかわいく首をかしげ俺を見つめる。俺はあわてて言葉を返す。
「あ、ああ。今日からゼロ様のもとでお世話になるジンだ。」
「そうなのね!私の名前はティアっていうの。よろしくね。」
「よろしく。それで君はこんなところで何を?」
「さっきまでずっとお勉強してから少し息抜きに来たの。」
少女はかわいらしく微笑んだ。
俺もそれに笑みを返す。
ふと遠くから俺を呼ぶゼロの声が聞こえた。
「あ、ごめん。もう行かなきゃ。」
そう言って立ち去ろうとする俺にどこか寂しげに微笑みながら言葉を返す。
「そう。また会ったらお話してくれる。」
「ああ。また会ったら今度はもっとゆっくり話そう。それじゃあ。」
「うん。じゃあね。」
俺はそこから走り去り、庭園を出てからふと思う。王城の中にいる彼女は何者だったんだろう。
その考えは一回置いておき、とりあえずゼロのもとへと向かった。
次の日に彼女と思わぬ再会をするとはその時はまだ知る由もなかった。
......今思えば、この庭園で君に出会った瞬間俺は......君に......
すいません。稽古があったので投稿が遅れました。
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