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第54話

【更新について】


「地上げ問題」解決までの分を一括更新致します。


12時で6話、16時で6話となります。なんでこんなに長くなった・・・


よろしくお願いします。

戻ってきた早々度肝を抜かれたが、改めて、エレインとの話を皆に伝える。


「父親を越えたい、見返したい、認めさせたいという気持ちからですか・・・その父親はもういませんのにね」


「子供の頃のことは大変だったとは思うが、だからといって人に迷惑をかけて良いわけでもない。それぞれ色々抱えて生きているものだからな・・・」


「もうちょっと違う方向で発揮できたら良かったんだが」


「ですが、ここまで来てしまった以上、自分たちのした事の責任は取ってもらわなければなりません。作戦は予定通り行います。まずはファクトとダルクに接触する必要があります。ファクトが、今夜も飲みに出てダルクと合流してくれれば良いのですが」


「では、私がロワンヌ商会を見張り、出てきたら後をつけましょう。3人は目立ちますが、私なら、辻説法をしていれば一箇所にとどまっていても自然ですから」


「分かりました。ではフラン、よろしくお願いします」


「はい、行ってきます」


「僕も最後の仕込みをしに港へ行ってきます」


「港へ?何をするんだ?」


「使わない可能性もありますが、ファクトとダルクに与える罰の準備です、フフフ」


(また悪い笑顔になってる・・・キースが汚れていく気がする)


「よし、では私とクライヴは古着屋に行ってこよう。ある程度金のある商人風な服だな?」


「はい、それではお願いします。今これから着る分と、翌日の日中にも会いますから、二着ずつお願いします。一般人相手ですから、大きな武器は必要ないとは思いますが、護身用位は持っていても不自然ではありませんよね?」


「そうだな、不自然にならない程度のものを持つようにする」


「あっ、念のためこれをお渡ししておきます。結界を張る魔法陣です。金にものをいわせて、魔術師などを雇っている可能性もありますから」


「わかった、ありがとう。では古着屋だけ行ったらすぐ帰ってくる」


「はい、僕も港だけ行って戻ってきます」


「では、また後で」


「はい!あ、古着ですが追加で・・・」


キースが背伸びをしてアリステアに耳打ちする。


アリステアは目を見開いて驚きながら聞いている。


「よろしくお願いしますね!」


頼まれたアリステアは苦笑いだ。


3人が部屋を出て、完全に空気だったディックとサイモンが残された


「サイモン言うまでもないと思うが・・・」


「はい、他言無用ですね」


「ああ、よろしく頼む」


「それにしても、あの子まだ18歳なんですよね?」


「そうだな」


「魔術師は結構歳いってからも続ける人が多いですが、仮に60歳で引退するとしても、あと42年間冒険者という事になります。まだ3日目の途中なのに、既にこの状況ですか・・・」


「俺はあと2、3年だろうが、その後はお前さんがマスターだからな、頑張れよ」


「王都ではない所で活躍してほしいですね・・・」


2人は大きなため息をついた。




古着屋での買い物を終えたアリステアとクライブが戻ってくると、キースは既にギルドに戻ってきていた。


「おかえりなさい。良さそうな服はありましたか?」


「ああ、問題ないと思う。どうするキース?フランが戻り次第すぐ出られるように着替えておくか?」


「そうですね、一応できる準備はしておきましょう」


2人が着替えから戻ると、すぐにフランも帰ってきた。


「おかえりなさいフラン、いかがでしたか?」


「ええ、2人で合流して3つ北の区画の居酒屋に入ったわ。ただ・・・」


「どうした?」


「あの店、確かウェイトレスの格好が、凄く・・・ね」


「あぁ、そういう事か」「なるほどな」


気が付いたアリステアとクライブは苦笑いだ。キースはポカンとしている。


(なんだ・・・?ウェイトレスの格好が何か特徴的なのかな?メイドさんとかかな・・・)


「まぁ・・・とりあえず行ってみよう」


「そうですね」


「でも動いてくれて良かったです。そこが一番不安でしたから。動き出してくれないことには始まりませんからね」


フランは2人の特徴を皆に伝える。


「では皆さん作戦開始です」


「「「了解!」」」



ダルクとファクトが入った居酒屋は「マーシーズ・バー」という店であった。


そして、大人3人が懸念した様に、ここは普通の居酒屋より女性要素の強い居酒屋だった。


店内では、そういった格好のウェイトレスが動き回っているのが扉越しにチラチラ見える。


クライヴは問題なし、アリステアは、薄暗い店内ならぱパっと見男に見えないこともないが、フランは完全に女だし、キースはどう見ても子供だ。


「入りづらいですねぇ・・・」


(こういう事か・・・メイドさんじゃなかった)


「どうしようか・・・」


「でも、やり取りは絶対聞きたいですし、とりあえず< 認 識 阻 害 >の魔法をかけて、端でじっとしていれば大丈夫だと思います」


魔法をかけて店内に入る。


ウェイトレスの女性が、ピンポイントでしか隠れていない格好で動き回っている。


キースをチラリと見ると、顔赤くして下を向いている。


(キースにはまだ早いですね)


アリステアとクライヴの姿を探すと、一番奥の壁際のテーブルに席に座っているのが見えた。例の2人はその隣だ。


キースとフランもテーブルのすぐ横の壁際に並んで立つ。アリステアがキースと目を合わせて小さく頷いた。始める様だ。


(気づいている・・・姿が隠れるわけではないにしろ、認識阻害が掛かっているのに・・・特性で第六感があるって言ってたよな。その影響かな?)

ブックマークやご評価いただけると嬉しいですね!


お手数おかけしますがよろしくお願いします(*´∀`*)

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