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ある意味、異世界

1

部屋のPC画面をみて、肩を震わせている少女がいた・・


「・・・・・ゆーかりん・・・・・・」


画面には、カフェに居る猫や犬達と共に映る、ユーカリ改め、「ゆかり」の姿。


「ゆーかりん」とは朝顔が勝手につけたハンドルネームだ。


画面を見ている彼女は、この動画の愛らしさと、再生数を気にしているようだ。


「ねぇ?この子すごいでしょ?・・ふふ」


画面を見ている彼女に後ろから話しかけたのは、雨野うずめだ。


「ムムム・・・・このこは・・・可愛すぎる!!!」


画面を見ていた少女は、思わずゴクリと喉を鳴らす。


「今ね、ネットでこの娘とこの店、超話題になってるんだ~♪」


説明しているうずめの前で少女の顔は真剣そのものだ。


「うかうかしてたら、ネットアイドルNO.1の座なんか簡単にうばわれちゃうかもねぇ♪」


うずめは少女にそう呟くと、いじわるそうな笑みを見せる。


少女がマウスを操作し、PC画面を切り替えて、見た画面でまた動作がとまる。


どうやら、サイトのアクセス解析画面らしい。


二つのグラフが飛びぬけて高いが、その二つは僅差である・・・・


「私の居場所が・・・・また、無くなる・・・・・・」


「この業界は、飽きられるのはやいしねぇ~・・・努力はしなくっちゃね。りらちゃん♪」


りらと呼ばれるこの少女は、インターネット上ですごい人気を誇るネットアイドルである。


うずめとはジャンルが違うものの、彼女もまた世間では十分、話題の人である。


彼女の人気は、そのコスチュームの多彩さ。そう、りらはコスプレイヤーとしての人気を博すネットアイドルである。


「・・・・うずめちゃん・・情報有難う。私、負けないから!」


「うんうん♪がんばってね~♪」


そういうと、うずめはりらのいた部屋を機嫌よさげに出て行った。



「うずめ・・・彼女は・・・」


部屋の外で待機していたのは彼女の付き人兼マネージャの飛子である。


「そうだよ~♪別の世界からの元、使者だね~♪」


気難しい顔をする飛子は何やら言いかけたが、冷静になり声を抑えてうずめに質問する。


「貴方、自分の事、喋ってませんよね?」


「大丈夫、大丈夫♪」


飛子はホッとしたようだ。


「彼女に、ちょっと「森の女帝」の近況をね♪」


「大丈夫じゃぁなーい!!まったく!!あれ程ちょっかい出すなと言っているのに!!」


「アハハ♪正体は言ってないから~♪ただね~ちょっと興味あったんだ~♪。」


飛子はうずめの発言にまた、嫌な予感を覚える。


「力は無くなっても、元悪の支配者と、別の世界からの正義の変身ヒロインがどういった絡み方するか♪」


飛子は、あたまを抱え何も言わなかった・・・


「さて、二人はいつ対峙するのかなぁ~♪」


その言葉に力なく飛子は突っ込む。


「うずめ・・・・・貴方、完璧に悪の大幹部か何かみたいです。・・・・・」



村崎 りら 15歳。彼女は異世界人である。かつて巨悪が襲う世界に現れた救世主の一人で、変身して戦う「変身ヒロイン」であった。

彼女は、その戦いのさなかに自分の力と引き換えに、強敵の一人を倒すことに成功する。・・が彼女自身は次元の狭間まで飛ばされ能力を失ってしまいこの世界に流れ着いた。


彼女に残されたのは、正義の心とその変身に対するあくなき欲求であった。


この世界に流れ着いて、行く当てのなかった彼女が見たものは、路上を歩いていたコスプレイヤー集団だった。


初めは、自分と同じ変身できるヒーローやヒロインがこの世界にも居ると思い込みコスプレ集団と接触するが、勘違いに気付くも、親切な周りの勧めもありコスプレイヤーとして目覚め、自活できるまでにはなった。


彼女の日課は、HPの更新から始まる。


PCの操作も手慣れたもので、自分のフォルダから、貯蔵している秘蔵の画像を自分のHPにUPする。


「よし!これで完璧!!」


UPされたものは、明らかに修正済みだが、人目を惹くそれは凝ったものばかりだ。


りら自体、とてもかわいいのだが、その映った写真には色気がありファンではなくても見入ってしまう魅力がある。


りらは、UPされた画像を何度も見てチェックし、今度は動画サイト「totube」で、動画をUPする。


「みんな~!!元気~?!りらのライラックちゃんねる見てくれてありがと~♪」


りらは明るい笑顔でカメラに手を振る。


「私、最近仕事が忙しくってちょっと癒されたいと思ってます・・・・」


りらがしょんぼりしたポーズを大げさにとって見せる。


「・・・・なので!!」


「最近、話題の犬猫カフェに行って癒されてきたいとおもいまーす♪わ~ぱちぱち♪」


今度は対象に、テンション高く拍手をして見せる。


「次回、皆さんにお店に行った感想や撮影許可取れたら、癒され状況を報告しますね♪」


「来店したらお店の皆さん、よろしくお願いします。ぺこり♪」


「ではでは、りらでした~♪」


カメラの撮影ボタンを停止するりらは、大きくため息を付いた。


「・・・・・・・よし!!まずは敵情視察から!!」



犬猫カフェ「ユーカリ」は今日も営業中。


一人の男が慌てて店に飛び込んできた。


「大変だ~諸君!!!!」


息を切らし、その場で立つ男はマントを羽織った鈴木くんだ。


「何だ、何だ?」


「何々??」


お店のお客も鈴木君の勢いに驚いている。


「帝!!騒々しいぞ!!」


店の奥より先輩が鈴木君を一喝した。手には箒をもっている。


「この動画・・・はぁ・・はぁ・・」


そう言って鈴木君が皆に見せたスマホには、先程りらがUPしたばかりの動画が再生されていた。


「この娘、ここ最近ネットでかなり有名なアイドルなのだ!!何を隠そう私もひそかにファンなのである!!いつの頃からか、彗星のように現れた彼女は・・・・・・」


鈴木くんの熱い説明も皆、途中から聞かなくなりこの動画を見て語りだす。


「この、話題の犬猫カフェってここの事?」


「多分、この辺にこんなお店他にないよね~。」


「・・・・・・・・・・・・・・・ないね。」


色々と発言に対する感想をみんなと話していると、凄い勢いで鈴木君が割って入る。


「何をのんきに!!これは、凄いことだぞ!!(カイザー的に)私も!!私もここで働くのだ!!」


下心丸出しの鈴木君の周りにはいつの間にか、仔犬たちが群れだした。


「な・・・・・なんだぁ・・・!!」


そして、次の瞬間可愛い声とともに鈴木君めがけて飛びつこうとする。


「ひぃぃぃぃぃ!!!!とにかく、りら氏が来るまで毎日来てやる~!!!」


捨て台詞を残して鈴木君は立ち去って行った・・・


「・・・・・・・・・・・・・・・・変態、ストーカー、禁止・・・・・」


ゆかりが冷たい視線で鈴木君を見送った。



りらの動画が配信されてからの影響か、ここ数日「ユーカリ」は忙しい日々を送っていた。


学校は、部活の強化合宿という名目で鈴木先生がよい子には言えない方法を使ってなんとかしているらしい・・


とにかく、ゆかりが環境に慣れてくれるまではこの店のお手伝いを3人でやらなくてはいけない日々が続いていた。


「よし!、かたずけ終わり~」


僕は、お客様が使ったテーブルをかたずけ、奥のキッチンへ持っていく。


犬猫のたくさんいる部屋なので、衛生面はきっちり清潔を保たなくてはならない。


あれだけ、道場では掃除しなかった先輩はほぼ1日中箒を持って、店の中を掃除しまくっている。


「よし!!わたしもひと段落ついたぞ!!」


「みんな、お疲れ様~。」


休憩時間には、朝顔が特製の紅茶をいつも用意してくれる。


人助けで提案したとはいえ、ここに今こうしているのが毎日不思議だ・・・


数日前までは、ただの学生で今までなるようになって来た人生だったがあの日、異世界の門を見て僕は大きく考え方が変わった。


人間、多少はどうにでもなるが本当に満足な結果が欲しいならそれは努力と行動しかないということ。


今は、自分が考えていたものより遥かに斜めに結果が出ているような気がするが、今までの行動の結果がこの考えてもいなかったこの状況になっている。


(考えようでは、これもまた異世界だな・・・・)


紅茶を口に今までのことを思いだす。


周りを見回すと、仔猫を撫でているゆかりと目線あう。


「海・・朝顔・・椿・・・ありがとう・・・・ここ、楽しい。」


突然呟いた、ゆかりの言葉に僕たちは何より心が癒された。


閉店間際、お客様の引いた店内は、少しあたたかな雰囲気に包まれ、その居ごごちの良さを感じようと思い目を瞑った瞬間だった・・・・


来客の鈴の音とともにその子はやって来た。


実は、努力をこの作品のテーマの一つにしてます。

うまく今後表現できるよう僕もどりょくします!!


ご拝読有難うございます。


ブックマーク、ご感想、評価、頂けるとやる気がでます!


次回もよろしくお願いいたします。

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