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第三話

遅くなってすみません!

前半は主人公、後半は雪菜視点です。





生徒会から、歓迎会について説明された日の放課後。

私は雪菜と一緒に、私のスマホを見ていた。

そこに表示されているのは、私がリーダーとなったチームの人数とメンバーだ。

その数は、およそ70人。


「まだ、数時間しか経っていないのに、すごいですわ」

「ほんとだよ…。私、リーダーなんてできるかな…?」

「リアならできますわ」


雪菜はそう言ってくれるけど…。


「このままいけば、300人をこえるかもしれませんわね…。

リア、幹部候補を決めましょう」

「わかった!えっと、人気のある生徒でリーダーシップがある人を選ぶんだよね」

「えぇ、そうですわ」

「それじゃ、メンバーの中で探そう!」

「大丈夫ですわ。鈴木さんに頼みましたから」

「おぉ!!」


さすが雪菜だ!!


「今日はリアに、この人をチームに誘って欲しいのですわ」


そう言って雪菜は、私に紙を差し出した。

紙には、顔写真や名前、クラスや趣味などが事細かに書かれていた。


「その情報を使って、その方をチームに入れてください。リアなら、できますわよね?」

「わかった!これ全部を覚えるだけなら!」


私は10秒ほど資料に目を通した。


「ふむふむ。じゃ、行ってくるね」

「終わりましたら、ここに戻ってください」

「うん、了解!」


・・・・・


リアを見送って、私はさっきまでリアが読んでいた資料を見た。

この量を、リアはたった10秒ほどで覚えるのだ。

リアは理解力、記憶力が異常だ。

勉強、運動、音楽と、どれも一瞬で覚えてしまう。


…だから、あのことも一生忘れられない。


あの時、私がもっと早く警察に言っていればよかった。

そうすれば、リアに深い傷を負わせずに、済んだはずなのに。

私が、リアに嫌われることを怖がったせいだ。

自分のことしか、考えずに…。


普段は笑顔でも、リアは無理をしているのだろう。

何年も経った今でも、体にはあの時の傷が残っている。

死んでも、消えることのない傷が。


私は、どんなことがあっても、リアを守る。

リアが、私を抱きしめてくれた時に決めたのだ。

自分の命をかけても守ろうと。

拒絶されてもいい、必要とされなくてもいい。

ただ、リアが笑ってくれるのなら。


それだけで、私は救われるから…。







雪菜視点は、なぜか暗くなる…。


もう、2016年最後の日ですね!

この話を読んでくださった皆様が、来年もよい年になりますように!!

来年も、よろしくお願いします!!


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