第一話
本日、二回目の更新です!
「はぁ…」
私は、朝からため息をついていた。
昨日のことを思い出したからだ。
今日、歓迎会の内容が発表される。
…なんで、昨日の私は、あそこで承諾したんだ!
「どうしたんですの?リア」
雪菜が心配そうに、私の顔を覗きこんだ。
…実はまだ雪菜に、私と生徒会が戦うことを言ってないんだよね。
言ったら、また心配かけちゃうんだろうなぁ…。
「ううん、なんでもないよー!!」
「嘘ですわね」
間髪入れずに、私の言葉を否定してきた!!
「ええー!?雪菜は、私のことを信用してないの!?」
「何年、一緒にいたと思っているんですの?リアの嘘ぐらい、見抜けますわ」
「……あはは?」
「言いなさい、リア?」
「はい!」
笑ってやり過ごそうとしたら、すごっく黒い笑みを浮かべて脅された!!
だって、今の言葉の後に「正直に話さなかったら、どうなるかわかってるんだろうなぁ?」っていう音声が聞こえてきたし!!
怖い…!でも、それが雪菜だよね!
私は、正直にすべてを話した。
・・・・・
雪菜は話し終わった後、無言だった。
この後、どんなことがあるのか、想像もつかない!!
「リア」
「は、はいぃ!」
「私はもし、リアがいじめられたとしても、味方ですわよ」
「……え」
予想外だった。
絶対に怒られると思っていたのに。
「むしろ、リアをいじめた人は、全員まとめて―…「ぎゃああ!その先は言わなくていいから!!」」
なんか、恐ろしいことをいいそうだったので、あわてて遮った。
…でも、やっぱり、どんなときでもそばに居てくれるのはうれしい。
「私だって、雪菜の味方だよ!」
「ふふ、ありがとうございますわ。…でも、リア。わかっていますわよね?」
「はいぃい!!すみませんでした!!」
「何度言ったら、リアはわかるんですの!?だいたいリアは―…」
雪菜のお説教は、先生が来るまで続いた…。
―――
『全校生徒と先生方は、体育館にお集まりください』
お昼休みが終わると同時に、その放送がなった。
しかもその声が、副会長だとかで女子生徒が盛り上がっていた。
「リア、行きますわよ」
「うん」
少し緊張しながら、私は体育館へ向かう。
「そういえば、リアちゃんって、生徒会と戦うんだっけ?」
「うん…」
「おおー!!乙女ゲーのヒロインみたい!!」
真衣ちゃんが、またよくわからないことで興奮していた。
「頑張って!!応援してるよ!」
「あ、ありがとう…」
体育館の中には、もうかなりの人が集まっていた。
ステージの上に生徒会役員全員が揃っている。
その中に、屋上であった先輩がいた。
え…!?この人も、生徒会役員だったの!?
「…リア?」
「え、あ、なんでもない。…えっと、どこに並ぶんだっけ?」
「どこでもいいのですわ」
「へー、じゃあ、あそこにしよう!」
あまり人がいない場所に並ぶことにした。
前の人の身長が高いので、きっと会長もわからないだろうしね!
何分か経った後。
全校生徒が揃ったのか、会長がマイクを持った。
『静かにしてくれ』
その言葉で、騒がしかった体育館が、一瞬で静まり返った。
おぉ…、すごいなぁ…。
その様子に満足そうに、会長は笑った。
『今日、皆に集まってもらったのは、歓迎会についてだ。司、よろしく頼む』
『…仕方ないですね。わかりました。今年の歓迎会では、生徒会と生徒が戦うことにします。生徒は、一人をリーダーとしてチームを作ってください。
そのチームのリーダーが生徒会に勝ったら、チーム全員に商品を配ります。
そして、リーダーはそれともうひとつ、生徒会が叶えられる範囲でしたら、ひとつ願い事を叶えましょう』
生徒から、さまざまな声が上がった。
『負けたチームの中からは、一人だけ生徒会補佐を決めます。
それでは、頑張ってくださいね』
え、今、私と目が合わなかった!?
いや、ばっちり目が合ってる!
なんでそんな楽しそうなの!?
なんか、新入生歓迎会がきて欲しくないよ!?
副会長、怖い…。




