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84]お馬鹿な夏

 最近の夏はお馬鹿だっ! としたたり落ちる汗をきながら真下はうらめしげに炎天下の空をながめた。あの頃は…と小学生当時を思い出そうと真下は巡った。すると、急に眠くなった。有り難いことにクーラーが効き始め、部屋が冷えてきていた。それで眠くなったのだ。いつしか真下は微睡まどろんでいた。

『ははは…こんちわっ! あの頃の夏です!』

『えっ! あんたが、あの頃の?』

『そうですよ。正真正銘しょうしんしょうめいのあの頃の夏です!』

『ほんとですか~?』

 真下は疑わしそうな眼差まなざしで、あの頃の夏を見た。

『ええええ、そらもう。間違いなくあの頃の夏です。日射病当時の・・最高気温32℃の』

 えらく強調するなぁ…と真下は思った。だが、よくよく考えれば、それもうなずけた。今の熱中症という言葉がなかった暑いが夏らしい夏・・真下には、今のお馬鹿な夏ではなく当時は頭のいい夏に思えた。青い空に入道雲がただよい、山や海に人はあふれた。決して人は熱中症で病院へ搬送される事態にはならなかった。真下も若かった。山や海でたわむれる自分がいた。

 ハッ! と真下が目覚めると、すでに4時は回っていた。外はまだ、灼熱地獄のようにだっていた。真下は少し悪寒を感じた。汗が体熱を奪ったようだった。もう少し拭いておけば、夏風邪にはならなかったのだ。お馬鹿なのは今の真下だった。


                 完

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