表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
43/100

43]ゾォ~っとする

 勢いづいていた夏空も、不安定な天模様が現れるようになると、すでに季節は残暑から秋へと近づいている。そうはいっても、相変わらずの高温に田所は日々、しぼんでいた。熱中症で倒れるといけないから水分補給は欠かせず、田所は熱い茶を飲むことにした。冷たいものを欲しいのは誰にも分かるが、ガブガブと冷たいものを飲めば、胃腸の調子をそこねて食欲を落とす・・とは、田所がアルバイトをしていた頃、工場の工員から仕入れた知識だった。熱い茶をフゥ~フゥ~とさせながらすすり、こわい話でゾォ~っとする。まあ、美味うまい餅でもあれば、言うことがないのだが…と、田所は思った。

 お盆も過ぎ、日没が早まったな…と夕空を見ながら田所がテレビをつけると、偶然にも興味をそそる恐怖番組が流れていた。タイミングがいいぞ! とばかりに、熱い茶をれ、あん入りの餅をモグついた。田所の場合、餡はし餡でもつぶ餡でもよかった。餅に入っていればよし! これが田所流の極意ごくいなのである。この境地きょうちに到達した者はいまだ現れてはいない。到達すれば免許皆伝なのだが…。

 テレビの番組は、案に相違して怖くなかった。

「なんだよっ!」

 きょうめた田所は、思わず湯 みの茶をグビリッ! っとやってしまった。その直後、舌とのどがヒリヒリした。田所はゾォ~っとした。


                  完

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ