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7話 ナイちゃん

なんでも近くの村まではここから数時間ぐらい歩いた場所にあるそうです。


(この山道を数時間も歩くんですか……)


今はまだ早朝といった感じで、少し肌寒いのは気になりますが、木々の隙間を縫って降り注ぐ柔らかい日差しが気持ちいいので快適といえば快適です……しかしいかんせん道が悪いです。周囲に木の根がありすぎです。何度転びそうになった事かわかりません。

そうなる度に残美さんがオロオロしちゃうので何だか申し訳ないです。臭いなんて気にせず、素直に手を繋いでおけば良かったと今では反省しています。


というか、こうして改めて接してみるととても強盗やるような人には見えません。逆に言うと、それぐらいしなきゃいけないほど追い詰められた生活をしていたのでしょう。

残美さんのみすぼらしい姿を見ていると本当に涙が出そうです。


とはいえよく考えると実は私もピンチなんですよね。持ち物無し、お金無し、常識無しと悲惨な状況へ辿りつく為の条件が三つも揃っちゃってます。

そんな中でこの世界の唯一の知り合いは残美さんのみ。残美さんのみなんですよ(大切な事なので二回言いました)

どう見ても生活力ゼロの残美さんについて行って果たして私に未来はあるのでしょうか?

いっそ村で別れた方が私の為かもしれません。

こんな異世界で飢え死になんてごめんです。

しかしここで問題なのが、残美さんと別れると精霊さんのお願いが叶えられないという事です。状況から考えて、きっと私がここに呼ばれたの精霊さんの力なのでしょう。その精霊さんの願いを叶えないと元の世界に戻れないと思われます。


(この残美さんを素敵なレディに仕立て上げない事には私に未来は無いようです)


それにやっぱりなんといってもこの哀れな残美さんを自分色に染め上げていくという誘惑も強いです。


――あ、あの、私はそんな服……ちょっと露出が

――いやいや、これぐらいが普通ですよ。普通。ささ、早くそんなボロボロな服脱いで下さい。むしろ脱がせますよ

――いやあぁ、や、やめて……おねがい…………

――よいではないかよいではないか


ふ、ふふふふふふふふふふ。これはやばいですね。すっごい楽しそうです。鼻血ものですよ。だってこの年上の美人さんが……私の……私の物に……


うん、その為なら少しぐらいの苦労は苦労じゃないですね。むしろ苦労した分悦びが増すという物です。

なんだか妄想パワーでやる気が満ちてきました。精霊さん、私にドーンと任せておきなさい!


――まかせる、まかせる


すると脳内から再び可愛らしい声が響いてきました。


(あれ? ひょっとして会話できる)


――できる、できる


(おぉ、精霊さん精霊さん。お名前はなんですか?)


――名前、名前、無い


(ナイちゃんかぁ。可愛い名前だね。私の名前はカナデ。よろしくね~)


――カナデ、カナデ、ヨロシク


なんだか幼稚園児みたいな感じの雰囲気がすっっごく可愛いです。

いやー、異世界って、本当にいいものですね。


カナデのHENTAIっぷりは徐々に出していこうと思います(笑)

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