自由を求めて…
革命まであと…
「裏切り者がいる?」
「はい。王子、あのマリーって女が」
「それはわかってる。だから今始末するように伝えているが」
「それ以外にもこの屋敷に仕えるアリスもまた」
「あの家にいた女か。取り押さえろ」
教会主体による革命はもうすぐという所だ。マリーの活動もあり、多くの国民が心の底では奴隷解放を賛同するようになっていた。
「今こそ、自由を!」
このスローガン片手に皆、王族を倒す準備をしていた。
「あなた、アリスの姿が見えないのだけど?」
「あぁ、ヴィラン、実はな。辞表を出したんだ。」
アーサー王子、ヴィランのことを思い、アリスを捕まえたと伝えるのではなく、辞めたと伝えてきた。
「そう、何かあったのかしら」
「さぁ、まぁ辞めるも辞めないも自由さ」
まずい、俺はそう確信した。アリスが辞めるわけがない。つまり何かあったのだと。
「私は自室に戻るわ。あなた、アリスに手紙を出したいのだけど、できるかしら?」
「無理…だな。住所を知らない。」
アリスは一体どこへ…
「最近、アリスさん来ないですね。」
「そうね…向こうの内情知りたいのに…」
革命軍は屋敷の様子を知りたかった。しかしアリスが来ないようでは進められない。
そんなアリスは地下牢獄にいた。
「さて、尋問だ。」
アーサー自ら拷問を始める。
「マリーと会ったのは何が狙いだ?」
「知りません…」
「ほう」
「痛い!!!!!!!」
アリスの声が牢獄にこだました。
「俺の心の方が痛い。そうだろ?お前を俺は信用していた。それをお前は裏切った!!!!」
王子は悪魔だ。自分の思い通りに事を進められないと怒るパワハラ上司と変わらない。
「アリス…お前が何も言わないなら、奴隷を一人づつ始末する。どうせマリーと会った理由なんて奴隷をどうにかしようとかその辺だろう?」
彼女が口を開かないため、彼は奴隷殺害を予告した。
「王子…あなたは地獄に堕ちます。必ず…この国は…変わりますから。自由を得ますから…」
「そうか、ヴィランもさぞ悲しむだろうな。お前はもともとヴィランの所の使用人だ。」
同じ頃、マリーの近くに警察、軍が来ていた。
「マリーを見つけ次第始末しろ。」
「イエッサー」
「マリー…危険だ。安全な所にいなさい。」
老人はマリーを安全な場所に匿うことにした。察知したのだろう。地下の安全な場所へ避難させる。
「俺が行くしかない。この国を現実世界にする。」
俺はアーサーに街の様子を見ると言って革命軍の所へ向かった。変装をしてではあるが。
「老人に会いたい。」
革命軍の人にそう伝えた。老人なら色々話しやすい。
「川越、何があった?」
「あぁ、アリスがいなくなった。アーサーは辞めたと言っているがそんなはずない。恐らく…」
「囚われの身となったか…」
「現状は最悪だ。恐らくマリーの所にもあいつらが来ている。」
「だから安全な場所に避難させた」
「そうか…」
「革命軍に告ぐ。決行は明日だ。君たちが動いている間に俺はアリスを見つけ助け出す。もしも囚われているなら拷問されているはずだ。革命軍にはヴィランは狙わずアーサーを狙えと伝えておいてくれ。」
ヴィラン、つまり俺。国民は悪役令嬢と言っているが、俺は奴隷解放賛成派。元のヴィランが反対派なだけである。
「始まる。いや終わる。この国の一つの文化が」
いよいよ革命です。アリスを救えるのか!




