ついに始まる。奴隷解放への道!この街に奴隷は必要ない!
いよいよ最終章です。
鉄道が開通し、人々の暮らしはよくなった。最初に来た時のザ・異世界な雰囲気は次々消え、昔の日本ぐらいまで持ってくることに成功した。
「今後、電気で動く電車や自動車の開発を行うように」
ここまで来れば恐らくこの街の人でなんとか作れるだろう。デザイン案(日比谷線の車両と都バスのデザインそのままパク…流用)を渡してこの分野からは手を引いた。
「アリス、この街もどんどん日本へ近づいている。あの老人も喜んでるだろうな」
「そうですね、川越様のいた世界ほどではないでしょうが、この世界も日本っぽくなっているのでしょうね」
インフラや名前の面ではもう異世界要素など皆無であった。
残る問題は、奴隷
「ヴィラン、最近奴隷解放などという下品なことをしている女がいるそうだ。ヴィランと違い、その女はこの街を壊す存在。魔女だ。」
アーサー王子はこう話す。魔女と言われたのはヴィランの姉で奴隷解放を頑張るマリーである。
「えぇ、そうね。」
本物ならここで魔女狩りだの魔女裁判だの言うのだろうが、そんなマイナスな発言はせず、ただ便乗するだけにとどめる。だってそうだ。俺はヴィランという奴隷解放反対派の人でありながら、マリーを助けているのだから。
「まるで杉原千畝だな。」
俺も東夢の奴隷を救いたい。マリーと共に。
アーサー王子はヴィランを信用している。そりゃ夫婦なので当然だが、異常なほど溺愛しているのは恐ろしい。
しかし今度の件はヴィランのことを思ってか独断で決めていた。
「マリーを見つけたら、殺せ」
俺はマリーは最悪でも逮捕されるまでだと考えていた。まさか殺しに来るとは考えてもなかった。
「大変です、川越様。アーサー王子がマリー様を殺すよう命じました…」
アリスが俺に伝えてくれた。目の前が真っ暗になった。まさか即処刑とは…
「マリーに伝えてくれ。例の軍や警察から命を狙われていると。」
「そして、アリス。お前も気をつけてくれ。まだアーサーは気が付いてないようだが、もしもマリーと会っているところを見られたらお前も殺される。多分。そんなこと、あってはならない。」
そろそろ奴隷解放のためにアーサーを倒さなければならない。革命が良いか、どうすればよいか。
「はぁ、またアーサーどっか出張しないかね」
次の日、尋人が訪れる。
「ヴィラン王女にお逢いしたいのですが」
門番は帰れ!と追い返そうとしたが、俺が
「あら、ご機嫌よう。」
と言って中に入れた。なんだこれ。
来た人は、あの老人であった。早速自室に招き入れる。
とりあえず俺が川越であると知っているのはマリーとアリスだけであると伝えた。
「そうか、悪役令嬢として降臨してある程度経つが、ここまで街を変えるとは。お前の最終目標は、奴隷解放か。」
「あぁ、その通りだ。現実世界っぽくするには奴隷解放が一番だ。俺はそれをやる。そして元の世界に戻る。」
「ふん、お前一人で戻りたくはないという感じだがな」
老人、流石だ。
「革命を起こす。アーサーを倒して奴隷解放だ。マリーは狙われているから俺が動くしかない。」
「信頼を得ているお前が動くより、ワシが動いた方が良かろう。任せておけ」
老人による教会主体の革命が始まろうとしていた。
この話、ラストまでの大まかな流れは出来ています。奴隷解放できるのでしょうか




