大食いは神秘
汗かきです。
冬でも少し歩くと汗をかきます。ただ立っていると寒いので、着込んでいるのもありますけれど。
冬に温かい物を食べたらもちろんですけれど、夏に温かくない物を食べても汗をかきます。どこで食べるかにもよるのでしょうけれど。夏は夏でも肩掛けや膝掛けが必要な状況なら、温かい物を食べますし。
自分がそうなので、温かくない物を食べても、普通は体が熱くなるのかと思っていました。
温かくないとは言っても、凍っていたりすればさすがに体は冷えます。アイスを食べると汗が出る、なんて事はありません。
でも回転寿司で何皿積み上げられるか挑戦した時は、食べる事で熱くなって、汗をかいた覚えがあります。
ところが、寿司の大食い大会の番組で、寿司は食べ過ぎると体が冷える、と言う様な話が出ていました。
実際に参加者の一人は震えていました。
大食いには憧れています。
食べても食べても食べられるって、ロマンですよね?
ドロボウがお姫様に手品で出した花を贈る大昔のアニメで、怪我をしているのに大食いしているシーンがあって、大好きでした。
しかし大食い出来る人は選ばれし人。一般人には辿り着けない高みを感じます。
褐色脂肪細胞の存在量が別れ目だと聞いた事があります。その細胞が多い人はカロリーを多く消費出来て、大食いに向いているのだとか。
ですがこの説には異を唱えたいと思います。
大食いの人を調べると、もしかしたら本当に、褐色脂肪細胞が一般人よりは多いのかも知れません。
憧れのフードファイター達は、意外と細身です。瘦せているまではいかない人も、少なくとも平均的な体形です。もしかしたら褐色脂肪細胞によるカロリー消費が理由で、細めの体なのかも知れません。
しかしその人達も、食べた物をそれほど直ぐに消費出来るのでしょうか?
確かにそう言う生き物もいますけれど、人間と言う括りの中で、食べた物のカロリーを瞬く間に消費するというのは、個性の範疇を超えると思います。
満腹中枢は血中の糖分濃度を監視して、食欲抑制の指令を出すそうです。
つまり、もうお腹いっぱい、との感覚は糖分に左右されていて、褐色脂肪細胞が脂肪を燃焼しても直接的には満腹感に関与しない筈。直接関与がないなら、即効性は無い筈。
褐色脂肪細胞を知ったのは、張った氷を割って湖に入る事が出来る人の番組からです。
その人は褐色脂肪細胞が一般人より多いとの話で、褐色脂肪細胞の働きのお陰で体温が保て、冷たい水に入っても耐えられるのではないか、と言われていました。
その番組を見てその人には、耐えられると言うよりも、凍った湖なんて何ともない、との印象を受けた覚えがあります。
つまりもし褐色脂肪細胞のお陰で大食いが出来るなら、フードファイター達は皆さん暑がりで、寿司を食べて震えたりしない筈ではないでしょうか?
大食い番組は色々見て来ましたけれど、辛い物か出来たて熱々を食べる時以外では、フードファイター達が汗をかいているイメージがありません。
単に番組の都合で、辛い物や熱い物を食べる回での発汗シーンを効果的に見せる為に、普段の食べ物では汗を映さないのかも知れませんけれど。知りませんけれど。
また、糖分濃度と大食いが関係するなら、ボディビルダーの様な筋肉山盛りの人の方がエネルギーの消費も激しくて、大食いに向きそうです。
しかし憧れのフードファイター達は肉肉しくはありません。脱いだら分かりませんけれど、喉とか腕とかを見る限り、筋肉の付き方は人並みに見えます。
筋肉が付いていたら、それはそれで汗をかきそうですし。真冬にTシャツ1枚で汗をかいている、筋肉の盛り上がっている人っていますよね?汗でシャツが張り付いた背中から、筋肉が存在を主張しているタイプの方が。
その場でのカロリー消費が関係ないならば、大食いが出来る人は単に、満腹信号を無視出来る人?
いや、でも、大食い番組でフードファイターはよく、まだ1割しかお腹が満たされていないとか、半分まで来たとか言っています。もしかしたら満腹信号の替わりに、もっと精度の高い充填度を測る信号を持っているとか?
そう言えば、脳もかなりのカロリーを消費するはず。もしかしてフードファイター達は対戦中の駆け引きで脳を使い、多くのカロリーを消費するのでは?
そう思ってGoogle先生に尋ねたところ、頭を使っても消費カロリーはどうやらほとんど増えない、と言う記事を教えて貰いました。
ところで同じ記事には、5~6歳児では消費カロリーの6割が脳で費やされるとの記述がありました。
褐色脂肪細胞も、赤ちゃんが体温を保つ為に必要だとの話がありますし、もしかしたら憧れのフードファイター達は子供体質?子供の頃にお菓子を食べ過ぎてしまった、あのノリ?
実際には子供の頃は、頭の大きい体形だから筋肉でのカロリー消費の比率がまだ低かったり、単におやつに夢中だったりしただけでしょうけれど。
食いしん坊の少年忍者が出て来る、アニメにもなった大昔のマンガがあります。
その少年は忍法(?)で、お腹を鳴らして超音波を出していました。食いしん坊のなので、胃の筋肉が凄いとかだったと思います。
もしかしたら憧れのフードファイター達も、食べる事で内臓を活発に動かして、カロリーを大量に消費しているから、満腹になるまで猶予があるのかも知れません。
でもそれならそれで、体が大きい方が有利に思えます。
胃が異次元に通じてるのかとも疑えますけれど、フードファイター達も大食いの直後はやはり、体重が食べた分だけ増えているらしいのです。
胃を異次元に繋げられるなら、体重偽装なんて簡単かも知れませんけれどね?
大食いは謎です。
その謎が解けないのなら、人体の神秘と呼んでも過言ではないのではないでしょうか?
選ばれし人しか当て嵌まらないから、ダメですかね?