可愛い。という事
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
「ふふっ。可愛い」
そう言われて頭を撫でられたのが数日前だった。相変わらず僕は不機嫌である。
「あの」
「うい」
目の前で顔面を隠すような巨大なパフェを食べているのは、恋人である先輩だった。彼女は長いスプーンをグラスの中に突っ込みながら、アイスを延々と口に運んでいる。
パステルカラーが売りの、最近出来たばかりのスイーツ店だった。内装も凝っていて、レースやリボンが飾り付けられている。見るからに女子が好みそうな、可愛らしい店。
「.......場違いな気がするんですけど」
「可愛い君とだから、恥ずかしくないと思ったんだけど」
きょとんとした顔で、サラリと此方が恥ずかしがるような言葉を投げつける。僕はどうしようもなく罰の悪そうな顔をして、必死に言葉を紡いだ。
「『可愛い』って言うの止めくれませんか?」
そもそも男に向かって使う言葉じゃないだろ。と思う。褒めてもらうのはとても嬉しいけれど、もっと別の言葉で褒めて欲しいと言うか。
しかし彼女は相変わらず理解不明といった表情で、ぐっと首を傾けた。
「なんで?」
「なんでって.......」
女子の言う可愛いという言葉は信用出来ない。見るからに形容しがたい物にだって、女の子は可愛いと言うじゃないか。さっきは褒め言葉として見たが、改めて考えると褒め言葉なのか.......?
そう、頬をむくらませる僕を数秒間見つめた後、彼女はニヤリと笑った。行儀悪く肘を付き、グラスからスプーンを引き抜いた。すっと僕の方に向ける。結構行儀悪いな。
「君は分かってないなぁ」
だが直ぐにグラスに戻して、すぅっと大きく目を見開いた。
「女子が言う『可愛い』って、『最高で最強』って意味なんだぜ?」
砂糖のように甘ったるい声だった。脳さえ蕩かして、焼いてしまうほど。
彼女は巨大な硝子を横に追いやると、白い指を此方に伸ばしてきた。唇の端を親指で拭いながら、愛おしむような顔をしている。.......うぅ。呑まれる。
「それ、貴方以外の人に言って、同意得られます?」
「全国のギャルは同意してくれるって信じてる」
口の端から出た舌は、果実の如く赤かった。
行儀の悪さは一種の照れ隠し。
キュートアグレッション起こさない必死の抵抗。
結局これなんですよ。女の子の使う『可愛い』って。
私的には地上最強で最高な褒め言葉なんです。
(あ、解釈違い大いに有り得ます。あくまでも一個人の意見です)
今回はテレビや動画で見た、ギャルの方々の思想から受けてます。
ギャルって生き様なんだそうです。
自分が思った可愛いを、ただひたすら突き進んでいく方々。
だから周りから白い目を向けられても、自分を貫きます。
(私の解釈では)
信念がしっかりしているから、凄く格好良い。
また動画見たくなってきました。
※コミュ障すぎてギャルの方々は愚か、懇意にして下さる方々のご返信もまともに出来ない私です.......。
(返しが鬼ように下手)