序 端書き 地面を
1匹の竜が穴を掘る
·····が、掘った穴の横から染み出してきた黒い水に阻まれて押し戻される。
「ブルブル、プハッ」
ちくしょう、これもダメか····。
骨を食べる様になって数日
切株から出ようと奮闘し、色々な方法を試したがどれも失敗。
色んな地点から壁を登ったり、逆立ちしながら登ったり····。
そして今日は壁が登れないなら下(地面)から行こうと思い、地面を掘ってみた。
そして上の結果である。
まぁ黒い水が漏れてくるのは分かってたんだが試さずにはいられなかった。
何かしてないと狂ってしまいそうだからな。
深い溜息をつきながら塗れた体を引き摺る
えーと、今日のご飯は····
これかな。
周りより少し古びた大きな骨を齧る
「バリボリ」
うえ、苦っ·····。
さて、どうしたものか·····。
なんせ分かっていない事が多すぎる。
俺は何故ここにいるのか、親はいるのか、何故俺が転生したのか、そしてここが本当に異世界なのかすらも分からない。
最初の2つと最後はこの切株から出れば分かる筈だ。
何故転生したのかは·····別に良いか、前世の記憶がある訳でもないし、今更帰ろうとも思わない。
骨を齧り終えて骨山の中に潜り込む
未だ自分以外の生き物を見ていないのでなんとも言えないが、黒い土の上で寝ていればすぐ敵に襲われそうだ。
骨の下から空を見上げる、相変わらずの曇り空で星は見えない
俺、外に出られるのかな····。
ふと横切った疑問を無理やりかき消して、俺は眠りについた。