わからない
男視点
人に好きになってもらうにはどうしたらいいんだ?
いやそれ以前に嫌われないためにはどうしたらいいんだっけ?会話ってどうやって始めるんだっけ?
「本日はお日柄も良く…?」
やばい…分からないぞ…妻を探し当てることに夢中すぎて、その後のことを考えてなかった。ましてやゼロからのスタートになるなんて思ってもみなかった。当然妻も前世の記憶があるものだという前提になっていた…。
そういうところなんだろうか…自分ベースでしか物事を考えられない俺が妻を苦しめていたのかもしれない…。
そんなことを思っていたらどんどんネガティブになってきたが、会いたいという気持ちだけは揺るがない。どんな機会も逃してはいけないと俺の第六感が言っているしタロットカードでもそう出た。
白シャツにニットカーディガンを着て、ジーンズを履いて家を出た。清潔感と動きやすさを意識した精一杯のコーディネートだ。
「質問責めにしないように…」何度も自分にそう言い聞かせながら待ち合わせ場所へ急ぐ。
待ち合わせ場所に着くと彼女がいた。
あれ?これはもしやペアルックというやつでは…⁉︎
嬉しいけれど恥ずかしいなぁなんてニヤけている場合ではない。その彼女が今まさにチャラそうな男に手を握られている。ピーピーと何か言っているが聞き取るまでもない内容だろう。
「ボディタッチは駄目でしょうがぁ!!」
娘を守る父のように割って入る。
「えっ彼氏さん?」
ペアルックの自分と彼女を交互に見ながらチャラピーが聞く。
「夫ですよ。元ね!」
「ええっ⁉︎」




