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いきなり!ハーレム

第8部となります!

どうぞご覧ください!

あっちなみに、後でツイッターにイラストとして身長差が分かりやすいものをあげるつもりですが、マヤは大体130cm、エドは180cm前後です!


もはや側から見れば親子の身長差ですね...

「孤児院はあの向こうの丘の上....そう!あそこです。」


街の中を歩いて行けば、俺達の出てきた丘とは真反対の方向にまた丘があって、

そこに一軒 ポツンと、小さな孤児院が見える。


道中、ここの住人達に沢山声を掛けられたが、その内容は皆同じ。


「ぜひあの孤児院をなんとかしてほしい。」


というもの。

誰も彼も、真相を確かめたがっている。それは火を見るより明らかだった。


今回のコレは、依頼としては引き受けていない。

というか、俺達が便利屋と退治屋であることすら教えていない。

だから完全にボランティアだ。金の絡まない純粋な人助け。


「どうかお気をつけて...!院長の得体は全く知れていません。危険な奴かもしれない...!」

「それは孤児が女の子だけって話を聞いた時点で分かりきってたことだ、大丈夫。ちなみにドヘさん、ここら辺に何にもない広めの土地ってねぇかな?」

「!それでしたら、あの孤児院の後ろの高原はいかがでしょう?あそこでしたら好きにして頂いても構いません。」

「分かった、ありがとう。」

「それじゃあね、ドヘさん。ああそうだ。街の人達に、何が見えても孤児院には近づくなって言っておいてくれるかしら。」


俺が考えていることの把握が早い。流石だな。


「わっ、分かりました!皆にはちゃんと伝えておきます!」

「ありがとう。じゃあ行きましょうか。」

「ああ。じゃあなドヘさん!」

「ええ!お気をつけて!」


見送るドヘさんに手を振って孤児院へと歩き出す。

さて、どんな奴が出てくるか......








いきなり!ハーレム







「ごめんくださ〜い!院長さ〜ん?」

「チッ!どうぞ〜。」


....ドアの外まで聞こえる舌打ちってなんだよ。

返事の声色に歓迎の色が見えない。


「失礼しま〜す....うぉっ!」

「その反応失礼じゃないですか?彼女達が自分から行なっているんですよ?」


俺の驚愕の声を聞いて真っ先に“コレ“だと理解できるなら、一応自覚はあるんだな...あるんだよな?


でも驚きもするだろ....、そんなに女の子がまとわりついてたら....。

ここにいるのが全員なら、孤児達は8人。皆年齢がかなりバラバラだな...。孤児と呼べないほどの大きい子もいる。


「いや、申し訳ない。あなたと少しでもお話しできたらと思いましてね。」

「.....里親になりに来たんですか?」


声ひっく!そんなに嫌か?普通喜びそうなもんだがなぁ.....。


すると、孤児達が口を開いた。


「ご主人様になんの用!?」

「近寄らないで!私、ここを離れる気なんてないんだから!」


次々に帰れコールしてきやがる....。

でも、あの感じ やっぱり、


「(...洗脳だな....。)」


これで確信した。あいつは魔道士だ。

本来、位の高いはずの魔道士がなんてことを....。


「ねぇ、そっちの子、だぁれ?」


小さな女の子がマヤを指差す。

身長が同じくらいだから、同い年だと思ったんだろうか。かなり興味ありげに見つめている。

その眼差しは、院長に向けていたものとは全く違う、年相応の、無邪気で純粋な眼だった。


「こんにちは。私 マヤっていうの。これでも、あなたより年上なのよ?」

「そうなの?本当に?」

「ええ。あなたはまだ10歳にも満たないわよね?私は16歳だもの。」

「16歳?」


院長に背後から抱きついていた子が声を上げる。


「私も16歳!同い年だね!」

「あら!そうなのね!同い年の子は初めて?」

「うん!わあ嬉しい...!一度話してみたかったの...!」


本当に嬉しそうな表情(カオ)をしているから余計に心苦しい。同い年の子なんて、街には沢山いたのにな...。

もっとマヤと話したそうだが、院長が先ほどからこちらをこれでもかと睨んでいる.... 好きにさせてあげればいいだろ!


「そちらの子、マヤと話したそうですねぇ?どうです?俺とあなたが話している間、マヤがその子達のお相手を...」

「お話ししたい!お願いしますご主人様!あの子と話してみたいです!」

「.....!!?」


信じられないとでも言いたげな顔だ。

残念だな。これがその子達の本当の望みだ。間違っても、お前とイチャイチャすることなんかじゃない。


「そんなにお願いしているのに、断るなんてあり得ませんよね?“愛されている院長様”が、そんなことするわけがありませんから。」


マヤが追い打ちをかける。結果、それがトドメとなった。


「分かりましたよ....じゃああちらの席に」

「外で話しませんか?せっかく良い日和なんだし、それに、女の子だけで話したいこともあるでしょうから!」

「はァ゛?何を言って...」

「ナイスアイディアだわエド!それがいいわね!ねぇ、そちらの...」

「ダリアです!マヤちゃん!」

「ダリアさんもそう思わない?他の皆も、もし 女の子達だけで話したいって言ってくれるなら、外の世界のことを色々教えてあげられるんだけど?」


マヤがそう言うと、


「ホント!?」

「やったぁ!ねえご主人様〜!お願いしますぅ〜!」

「ッ!お前達!外のことなら俺が話してやってるだろ!?」

「“知らない女の子”のお話が聞きたいんです!」

「おねがぁいご主人様ぁ!」

「クッ...!」


さあどうする?洗脳の詠唱をここでしようものなら、俺は確実にお前を殺すつもりでかかっていくぜ?

今回は“そういう”依頼なんて受けてねぇから、殺さないつもりだったけど、お前の出方次第では.....。


脅しの意味も込めて、鞭のグリップに手をかける。

それを見て、応じた方がいいと思ったのだろう、


「わ、分かった!外で話そうじゃないか...!」


よォしよし♪ それでいいんだよォ〜♪


「じゃ、ここは頼んだぜ。マヤ。」

「ええ。負けることはないと思うけど、一応気をつけて。」

「ああ。」


あのど変態院長を外に出してから俺も出る。

途端に、中からキャーキャー 楽しそうな明るい声が聞こえてきた。

やっぱりマヤは相手の懐に入るのが上手いらしい。これからこういう人絡みのことは、マヤに頼んでもいいかな...迷惑じゃないだろうか...。


「クソッ、俺の女達が...。」


小声だがしっかりハッキリ聞こえた。

お前には俺がいるだろ〜!


「さっ!行きましょうか!」

「は?話ならここでもできるだろうが。」


急に口悪くなったなオイ。


「ここで”お話し“するんですか?」


再び鞭に手をかける。


「!?ど、どういうつもりだ!」

「殺してやろうか?」

「!!ヒッ......!!!!」


詠唱か鞭を繰り出すのが速いかだ。


杖も詠唱も無しに魔法を使えるのは、

伝説の魔道士、” ヨハネス “ だけだ。

さぁどうする?お前が少しでも変な動きをした途端、俺はここでカタをつける。


今死ぬか、後で捕らえられるか。その2択。


「.....!どこに行くんだ....!!」

「あっちの高原がいいな。」

「.....!!分かっ、た....!!!」


何をするか分かったみてぇだな。

どうせ大人しく捕まるつもりはねぇんだろ?



だったらコレしかねぇ。




「じゃあ、 行きましょうか ♪ 」






ご閲覧ありがとうございました!

次回はマヤ視点から始まる予定です!


もしよろしければ、ご感想と評価の方よろしくお願いします!





書籍化狙ってるんすよ....(ボソボソ

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