これっきり?
4部分目です!やったぜ!
本番はこれからだ!
「は!?16歳!?やっぱりガキじゃねぇか!」
「何言ってんの?その見た目からして、あなたも大して変わんないでしょ。いくつなの?」
被害者の家に出向き、依頼を引き受けると報告をした俺達2人は、森へ向かいつつ、お互いのことを話していた。
出身地の話から始まり、ほんの軽い身の上話、そして.....年齢のことも。
「俺は43.... ハッ!」
つい前世の行年を言ってしまい、ハッと口をつぐんだ。いけないいけない....
「43?ふざけてるの?」
「間違えた、21だ、21。」
「ほら!大して変わんないじゃない!私がガキならあなたもガキよ。」
....そうだけどそうじゃねぇんだよ....
まぁいいさ。わざわざ本当の事を言う必要はない。退治したらこれっきりだからな。
そうこうしてる間に森の入り口まで辿り着き、俺達はそのまま歩みを緩めずに中へ入って行く。
(30分後)
.....結構歩いたな〜。不気味〜な雰囲気がいよいよ濃くなって、いつ群れに出くわしてもおかしくない状況だ。
「もういつ出てきてもおかしくはないけど、今日は気温が高いから、奴等はきっと水場にいるはずよ。水場を目指しましょう。」
「あぁ、そうだな。」
....冷静だな....戦い慣れているんだろうか。まぁそりゃそうか。退治屋だって言ってたしな。
「まぁでも、アイツらはメスでも3m、オスで5mぐらいだから、すぐに見つか...... あ。」
向こうに草をムッシャムシャ食ってる、イノシシとサイをかけ合わせたような姿のバケモンを発見。
「いたわね、1匹。 ...いえ、2匹、3匹...」
「遠くの方にも何匹かいるな。見えるか?」
「ええ。....ねぇ、視界右の奥の方、あの一部だけ明るくなってる所、水場かしら。」
「ん?...あぁ!だろうな。」
俺がそう言うと、女の子は腰に下げた剣を鞘から取り出す。
「オイ、まさか...」
「木、邪魔でしょ?大丈夫よ、すぐにまた生えてくるわ。」
「いや森の心配じゃなくて!...思ってたより大胆なんだな?」
「別にいいじゃない。どうせ勝つもの。」
構えた剣が光り出す 魔力を込めているからだ。
しかしこの量....感じる力....! コイツ、並みの奴じゃない....!!
「 ブリーズ(breeze)、
“ジャガー・スレイ” 」
[ビュォォォオオオオッッッ!!!!!」
剣を振り下ろした瞬間、全てを切り裂く疾風が吹き荒れた
[ギャゴォオオ!!! ギャゴア゛ァア゛!!!」
ガスタノス達の汚い悲鳴が一帯に響く。
予想通りそこは水場で、かなりの数がそこに居たらしい。
やっと止んだかと思うと、剣を振り下ろした先は、
広範囲にわたり あの疾風によって乱雑に斬り刻まれ、そのせいで日光が差し込み、明るくなっていた。
「ま、こんなもんね。 あらかた退治できたんじゃない?ボスはいないようだけど。...いかがかしら?これで私がガキじゃないって事、ちゃんと分かった?」
「......!!ハハッ!ああ!お前すげぇよ!大した奴だ!」
「ふふん、でしょう?」
俺には殺し以外にも好きなものがある。
それは、
「残りの奴らもチャチャっと倒して帰りましょ。」
実力者だ...!
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
( ドワーフの女の子視点 )
さぁて、あとはどれくらいかしら。
...それにしても、この男、最初会った時からの、この感じ...ただ者じゃ....
「来たぞ!!ボスだ!!!」
「!!!? (嘘!!!?)」
[ドドドドドドドドドドド!!!!!]
[グォオオォオア゛アァア゛アア゛ア゛!!!!]
もの凄い勢いで木をなぎ倒してこっちに来る!
ボスだけじゃない、仲間達も.....!!
マズい、早くもう一発...!
「ブリーz....」
「 フレイム(flame) 、 “ バジリスク ” 」
[ギャゴォオオァアア゛ア゛アアア゛!!!!!]
[ズガァァァアアアアン!!!!]
.................え? 何?何が起きたの? えっ?
ボスが...仲間が... ! 飛び散ってる....!肉片になって.....!
....何この焦げたにおい、森は?.....嘘.....
ボスの後ろの森一帯...... 焼き焦げて...何も残ってな......!
「残念!」
「!!!」
「俺のが強かったなぁボス!」
この男....!! この人が....、これを.....!!?
「よォ、大丈夫か? 腰抜けてるけど。」
「!! (サササッ)」
慌てて立ち上がる。よかった、ちゃんと立てたわ...。
一瞬過ぎて訳が分からなかった。瞬きすらしてなかったはずなのに、全く、何が起こったのか...!!
ただ、 一つだけ 分かるのは、
「ボス倒しちまったし、あとはチマチマ残ってるメスだけか。 ....なぁ、森の一部真っ平らにしちまったんだけど...これ、警察行きか?俺...。」
「......ねぇ、捕まらなくていい方法があるわよ。」
この人、
「マジで!?...まさか消した植林しろとかか?」
「いいえ、もっといい方法よ。」
この人、面白い......!!!
〜 これっきり? 〜
ご閲覧ありがとうございました!
明日、5部目を更新したあと、ツイッターにこの女の子の容姿イラストを投稿します!
ユーザー名はそのまま、 沢地 アイ です!
ぜひぜひ、そちらもよろしくお願いします!
これからが本番だヒャッホー!!