ガロの企み
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冒険でしょ♪でしょ♪こんな世界あったらいいのに..............
「コレ美味しい!」
「な!美味いよな!」
風呂から上がって来たマヤに早速勧めた。
最初訝しげな表情を浮かべていたマヤだが、食べ始めると止まらなかった。
会話をしつつ、3人で仲良く平らげていく。
ガロの話によると、この地下壕の中には宴会場もあるらしい。お客が多い時はそこで色々なイベントを開催するらしいが、残念ながら今日は少ないためできないと言われた。
他にも レストランやパブ、小さいが図書館など、色々と施設があるんだとか。地下とは思えないほど充実していて、少し驚いた。
製品の熟成や発酵は洞窟でないとダメだったのかと聞くと、どうも 地下壕でいくら頑張っても作れない程の悪魔的な美味さが、洞窟のものにはあるらしい。
特別な青カビがなんたら言っていたが、結局のところ、詳しくは分かっていないらしい。
「レストランで食ってみりゃあ分かる!普通のチーズとは格が違う美味さだぜ!」
「なるほど...それは食ってみねぇとな。」
夕飯時になったら向かおう。
「食う時間まで図書館にでもいるか、マヤ。」
「いいの?」
「うん。せっかくだから、こういう所の施設は回ってみねぇと。」
図書館の話が出た時に、興味ありげだったからな。
パブだのそういう酒が絡む所は、俺が後で1人で行けばいいし。
「色々あるぜあそこ。ここら辺の地理の本とかな。読んどいたほういいぜ?結構ややこしいし、どこに出るかで行き着く街も変わるからな。(まぁ街じゃねぇ場合もあるけど。)」
「そうだな、読んでおかないと。」
ーーーーーーー
ガロに案内され図書館へ。マヤが本に夢中になってるうちに地理の本を読み込んでおく。
地図も一応持っていけるらしいが、読んでおいて損はない。
「(谷底をそのまま進んで行くと村に出るんだな。岩壁を登って進んで行くとダンジョンのある街に出るのか....。)」
俺としては是非ともダンジョンに行きたいが....マヤはどうだろうな。多分同意見だとは思うけど、相談してみねぇと。
「.....んで、お前は仕事しに行かなくていいのか?ガロ。」
「他の従業員に言ってあるから平気だ。ここ人手が余ってるぐらいだから、サボったとしてもまぁ大丈夫なんだよ。」
人手が余るって良いな〜...。
「どこに行くんだ?」
「まだちゃんとは決まってないけど、俺的にはダンジョンの街に行きてぇなと。」
「あそこヤベェらしいぞ?帰ってきた奴いねぇって聞いたことあるぜ。」
「!そうなのか。」
帰ってきた奴がいない.......ふっ、どっかで聞いたセリフだな。
「ま、大丈夫じゃねぇかな。マヤも俺も強いし。」
「大した自信だな...。まぁ主倒せたぐらいだしな。もしかしたら......。」
帰ってきた奴がいないおかげで、中の情報皆無ってのも良いな。色々夢が広がるぜ。
「.........。」
「?どうしたガロ。」
「......いや、悪りぃ、やっぱ仕事に戻るわ。」
「おぉ、そうか。」
やっぱりサボっていられなくなったか。
とりあえずマヤに相談しに行こう。
「マヤ、行き先のことなんだけどな。」
「....。ん?あぁ、何?」
ふふっ、すげぇ読み入ってたな。
「行き先だよ。色々あるんだが、俺的には、こっちの村か、ダンジョンの街がいいな〜と。」
「!ダンジョン!ダンジョンがあるならそこに行かないと!攻略してこそ冒険でしょ?」
「ハハッ!だよな!よし、じゃあ明日はここに向かって歩くぞ。」
「えぇ!ふふふ、良いわね〜ダンジョン。響きもさることながらワクワクが違うわ。」
楽しみだよな〜!ダンジョン攻略なんて友達のゲームぐらいでしかやったことねぇし。
「明日は早起きだな。」
「ふふん、任せて。」
「......(朝早くか.....。)」
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