リリンシータニー 3
更新しました...!一回全消ししてしまってすいません!是非ご覧ください...!
(※いい感じのBGMとともにご覧ください)
森を抜け、界移動して、上界に来て、列車に乗って、リリンシータニー観光....と、ここまでぶっ続けできたもんだから、今かなり眠い。
しかも外はポカポカ陽気。そこにゴンドラの心地いい揺れも加わって、どうぞ寝てくださいと言わんばかりの状況だ。
しかし寝てしまってはもったいない。ちゃんと起きてこの町を記憶に残しておきたいからな。
.....と俺が健気にそう思っている隣で、マヤは気持ち良さそ〜に俺に寄っかかってお昼寝中。
....まぁいいんだけどさ。
「エドワードさん眠そうっすね〜!」
「ねみーよ。でも起きてたいから起きてるぜ。」
「ぜひそうしてください!話し相手いなくなっちゃったら寂しいんで。」
そう言って後ろをクラウスが指差す。
クラウスってのは船頭の名前だ。今みたいに喋り続けてるうちに仲良くなれた。
「ん?あらら、皆つぶれてんなぁ。」
振り向くと、乗客が見事に全員居眠りをしている。
「2人っきりですよエドワードさん♡」
「きもいやめろ!」
「アハハハハ!」
とか言いながら、眠気覚ましがてら話をし始める。
「クラウスは、鳥人族の天空階段って聞いたことあるか?」
「へぁ!?やめてくださいよ怖いなぁ!」
? 怖い?
「悪い、そんなつもりじゃなかったんだ。でも怖いってなんでだ?」
「えぇ!?知らないで聞いたんすか?...鳥人族の天空階段ってのは、上界中に伝わる怪談です。悪い行いをした者は、鳥人族にあの世へ連れて行かれるっていう話で....。寝ない子どもを無理矢理寝かしつけるための脅しに よく使われてるんです。...もー!俺怖い話苦手なのに!」
「悪りぃ悪りぃ!そうだったのか...。」
なんだよただの怪談か....。マヤのやつ、俺をノせるためとはいえ.....いや、待てよ?
「(上界の怪談を、なんでマヤが知ってるんだ?)」
境界じゃ聞いたこともなかったから余計おかしい。だからこそあの時は胸が躍ったが....。
....今考えたら、より長く生きてる俺が知らないことを、あんなにポンポン出してきたのもおかしかったか....。気づけないなんてまさか俺ホントに歳........ま、まぁとにかく、
「(...マヤが起きたら聞いてみねぇとな。)」
ってことは、あの時マヤが話してたこと、全部疑わしくなるな....。
相棒を疑うのは心苦しいが.... 聞いてみるか。
「...ちなみに、人魚の海底都市は...。」
「..は、おとぎ話ですね。これも有名ですよ!本当にあったらいいんですけどね〜...。」
「無いのか...。」
「人魚自体は、いるにはいるんですけど...。」
「!マジか!」
一気に胸が高鳴った。マジかよいるのかよ!
「いるんですけど....。」
「ですけど?」
「....昔、人魚の血肉は不老長寿に効くってことで、乱獲されて....。一時期数がめちゃくちゃに減ったんです。それが今でも響いてて...。」
「......そうだったのか...。」
「ホント馬鹿ですよ、昔の商人。人魚の細胞が体に合わなくて死ぬ人が大勢出たのに、高く売れるからって狩り続けたんです。需要以上に狩って、需要が無くなっても狩り続けて....。今でも時々闇に出るそうです。上界中でご法度になってんのに...。」
....どこの世界にも馬鹿な商人はいるもんだな。
「まぁそういうことなんで、まず都市が作れるほどの数の人魚がいないんですよ、もう。....実は、おとぎ話以外に、諺にもなっちゃってるんです。」
「...どんな?」
「“笑う人魚”.......意味は、“ 絶対に不可能なこと ”。」
「....酷いもんだな...。」
「....しょうがないっすよ。.....ていうか!こんな暗い話したくねーんすけどー!」
「そうだよな!ごめんなー!」
まさかこんなに闇が深い話だとは.....。
マヤ、お前どこで知ったんだよこんなこと....。
......マヤも、本当のことは知らなかったりすんのかな。誰かから間違った情報を聞いて、それを俺に話した、的な.....。有り得なくはないが、だとしたら誰が.....。
とにかく、あと1つ。
「もう一つ聞いてもいいか?」
「全然いいっすけど....暗いのもう嫌ですよ?」
「ごめん100%(パー)暗いぞ。」
「えー!?なんすかも〜!」
暗いのはこれで最後!ごめんなクラウス...!
「”死の孤島“って 知ってるか?」
「...なんでそんな物騒なことばっかり知ってるんすか...。」
....俺だってびっくりだよ。
「死の孤島は、グレンゴドラ大陸、別名、“狂気の大陸” の沿岸にある島です。....行くつもりなら絶対にやめてください。あんな所に行くのは自殺志願者ぐらい...いや、そいつらですら、きっと泣いて懇願しますよ。“ 行きたくない〜っ!”って。」
「そこまで危険なのか...。」
「全てが異次元級だそうです。モンスターの強さも、自然災害の大きさも。...意思がある大陸だって言われてるんです。上陸した奴を確実に殺そうって意思が目に見えるとか。」
「誰が言ってたんだ?」
「上級の魔道士です。最初は10人ぐらいのチームで上陸したらしいんですが、帰ってきたのは1人だけ。しかもほぼ瀕死の状態でね。回復後も、精神的に病んでしまったらしくて...。」
「....狂気の大陸か....。」
マヤがいなけりゃ行ってたな。
「間違っても行かないでくださいね!!」
「分かってるって!マヤがいるのに行かねぇよ、大丈夫。」
「だったらいいんすけど...。なんか、嬉しそうに見えたから...。」
ヤベッ。
「あぁ、いや、俺怖いと何故かにやけちゃうんだよ。」
「なんすかソレ!も〜やだ!明るい話しましょうよ〜!」
「そうだな!じゃあ....、隣町ってどんな所なんだ?明日らへんにはもうここを出るつもりだから、聞いておきたいんだ。」
「もう出るんすか!?早いっすよ〜!まだ一緒に遊べてもねーのに〜....。」
「“冒険者”だからな!絶えず移動し続けてこそだろ?」
「え〜?マジかよ〜....。....隣町はぁ、ここよりずっとガチャガチャしてます。かなり都会ですよ。」
「へ〜!都会か.....。」
「正直好きじゃないんすよね〜。俺らのこと見下してくるんで。」
都会人あるあるだな....。前世も転生先もまぁまぁな田舎だった俺には、ちょっといただけない。
「隣町より絶対こっちのが良いですって!行ってみれば分かります!アイツらホント外から来た奴らに冷たいんすよ。」
「う〜んそうか.....別の所にしよっかな...。」
「だったら船使えば良いっすよ!旅行船!金はかかるけど快適だし、色んな所行けるし!」
「船か!良いな〜!」
金ならまだ余裕あるし、良いかもな!
「(マヤが起きたらこれも聞こう...。)」
「そろそろ宿がある通りに出ますよ!降ります?」
「ああ、降りるかな。色々ありがとうな〜!」
「いえいえこちらこそ〜!絶っ対また来てくださいね!」
「あははは!できたらな!」
「...んん?ふわぁあ....おはようエド....。」
「おはよう。って時間じゃねぇけどな。」
マヤが丁度よく目覚めた。ホントにぐっすりだったな...。
...さて、
「宿に着いたら色々聞きたいことあるからな〜マヤ。」
「んん...?」
さて、何からどう聞くかな。
〜 リリンシータニー 3 〜
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