星羅の月 二日(晴れ)
星羅の月 二日(晴れ)
今日はお店はお休みとなりました。
昨日、フィアノさんに紹介された、ウィヘスさんに会ってきた。
ウィヘスさんはシンジコウの胆を余らせているかもしれないとのこと。
譲ってもらえれば、精霊を生成する薬を作れる。シンジコウの胆の量によっては、お店に出せるだけ多くの薬を作れるかもしれない。
ウィヘスさんは物静かな女性だった。実際は物静かを通り越して、暗かった。
フィアノさんの紹介状があったおかげで、話はすぐに進んだ。
特に取っ掛かりもなく、シンジコウの胆を譲ってくれることになった。
ただし、条件がある。
条件とは、藍色のマットを仕立屋から受け取ってくること。
ウィヘスさんは占い師で、そのために使うマットみたいだった。シンジコウの胆も占いで使うらしい。
了解して、マットを受け取りに出た。
わざわざ条件にするくらいだから、何か大変なことがあるのかと身構えてみたけど、簡単にマットを受け取れた。
それをウィヘスさんに渡して終了。としたかったのだけど、戻ってみると、ウィヘスさんは居なくなっていた。
代わりに、書き置きとシンジコウの胆があった。
書き置きによると、シンジコウの胆を受け取っていいとのこと。
ウィヘスさん本人に確認を取れない気持ち悪さはあったけど、条件の通りマットは持ち帰ったし、シンジコウの胆をありがたく頂いた。
これで材料が揃った。作りたかった薬を作れる。今日はもう時間がないけど、明日か明後日か、精霊を生成する薬を作ろうと思う。




