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剥離の月 十八日(晴れ)
剥離の月 十八日(晴れ)
私の部屋よりも、立派な宿だったから、朝は好調だった。朝の日差しも気持ちがいいし、言うことがない。
宿の食事も美味しかった。いろいろな料理が雑に盛られたものだったけど、たまごも野菜も味がしっかりしていて、まるで大都市にあるみたいだった。
大風車園で追加の買い物をしてから、サンクシエカへ戻った。
本当は観光をして帰りたかったけど、お店を閉めたままにはしておけないし、なんとか別で時間を作って、また来たい。
お店に戻ったのは夕方になる前くらい。お店は開かなかった。
帰ってすぐ変身薬の調合を始めた。日が落ちても、薬作りに専念して、終わったのはついさっきのことだ。
変身薬は長時間置く必要がないので、今夜中には出来上がっているはずだ。
温度管理も不要なので机の横に一本だけ置いている。もういい赤色に変わってきた。




