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豊艷の月 二十四日(晴れ)
本日は晴天だ。サンクシエカに来てから、最も天気がいい。
普通の休日のような一日だった。
お店でやったのは、ゴミをまとめるくらいなもの。埃を被っていたものは例外なく紐で縛り上げてやった。
他にはなにもやることがなかった。基本的な手続きはもう終えてあるから、店内を整えるだけですぐに、私は店主になれる。
その『店内を整える』は昨日した、掃除の依頼が完遂されるまではお預けだ。物を入れてしまえば、掃除の邪魔になってしまう。
どこにどんな品物を置くか、棚の構造を考えられるくらいだ。
いっその事何も考えない一日にしたのだ。
掃除をして、買い物に出かけて。こんなことを日報に書くのはどうなのだろう。
私以外に読む人がいないからって、好き勝手に書きすぎだ。
将来、読み返すことがあるとして、そのときの私は何をしているのだろう。
繁盛店の店主をやっていてほしい。