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夕餉の月　五日（晴れ）

人形と人をつなげて、人形に人の動きを再現させる魔法薬を作った。

完璧に人の動きを再現できる。これで私の動きを人形に覚えさせて、人形を動かす魔法薬に活かす。

春を見られる魔法薬はいい感じだ。花が満ち、風が穏やかで、時間がゆっくり動くような感覚を味わえる一品を目指している。正確には過去の記憶を思い起こす方向になるので、懐かしく感じられると言ったほうが近いかもしれない。

早ければ明日には完成する。お店に来るお客さんが少ないと、時間が余って魔法薬の精製が進むのだ。

人形を動かす魔法薬も順調だ。お客さんの人形と同じ大きさの人形を用意したのだけど、私に合わせて動く小さな子を見ていると、なんか暖かくなった。

後は、人形に覚えさせた動きを魔法薬に溶かすだけだ。

春を見られる魔法薬と同じくらいに完成するはず。