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夕餉の月 一日(雨)

夕餉の月 一日(雨)


雨にもいろいろある。今日の雨は風情があった。温度はなかった。

冷たい雨で、雪でも混じっているのではと疑った。しかし何度見ても水のみ。

どうすれば雨だけであんなに冷たくなれるのか、私にはわからない。私にだけ冷たかったのかも。


風がなく雨粒も小さくて、内から見ている分にはいい雨だった。


人形を動かす魔法薬は完成した。完成と言っても、まだ不備がある。お客さんが頷いてくれるであろう質に到達しただけだ。

これ以上品質の向上を目指しても、私の自己満足の域に収まる。お客さんにはあまり関係ないってことだ。


もう少し時間に余裕があれば、支出が変わらない範囲でバランスを整えていた。のろのろやりすぎていたツケだ。

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