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朝露の月 五日(雨)

朝露の月 五日(雨)


じわりと広がるあの感じはやっぱり楽しい。

今日は、あまりにも暇すぎたから遊んでいたら、それで一日が終わった。


水の中に、完成した魔法薬を垂らす遊びだ。広い桶を用意してそれでやった。

水を張った桶に、一滴だけ魔法薬を落とすと、色が変わったり、変な模様になったりと、落とした魔法薬によって違った反応を示す。


例えば、火炎薬は水の中に水玉模様を作る。波紋のように広がって、外側に行けば行くほど大きくなっていくのだ。

ちなみに、このときの模様が歪んでいたり、位置が近いのに模様の大きさに違いがあると、魔法薬としての質がいまいちということになる。その歪み方も楽しみの一つなんだけど。


じゃあ、二種類の魔法薬を同時に垂らしたらどうなるのだろう。垂らした二種類の相性にもよるけど、交わり合うところだけ全く新しい反応になったりする。


火炎薬は濁った水玉模様を描く。変身薬は真っ赤な線状になって散らばる。この二種類がぶつかり合うと、無色の空間が生まれるのだ。ぶつかる場所が、ぽかんと丸く何の模様も作らない空白を作り出すのだ。

これは中和しているとかじゃない。その部分に金属を漬けて、しばらくしてから取り出してみるとよくわかる。非常に高熱になっているのだ。


熱があるのは、火炎薬の魔法が漏れ出しているからかも。水に落とす分量を間違えたら、水面に火がつくかもしれない。危険だからやらないけど。



今日はそんな遊びを繰り返した。だって、今日のお客さん、ゼロ人だったんだもの。

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